ハワイで10代の少年2人が女性のペットであるブタを盗んで殺し、狩猟大会の賞金1,000ドル(約15万円)を受け取ったとして、最長で懲役10年の刑に処される可能性がある。
16日(現地時間)、米メディア「ニューヨーク・ポスト」によると、ジェイデン・ジャルネスキー・マガナ(19)と共犯のクリス・ライアン・サイト・カリノ(20)は、昨年5月、マウイ島の農場でサラ・ヘインズ氏という女性が飼っていたペットのブタ「エディ(Eddie)」を盗んだという。
2人はSNSに偽の狩猟動画を投稿し、自分たちの飼い犬がブタを攻撃する場面を撮影したとされている。

彼らはエディを殺し、内臓を取り除いた後、この映像を「マカワオ野生ブタ狩猟大会(Makawao feral pig hunting contest)」に提出した。
この大会で彼らは1位を獲得し、1,000ドル(約15万円)の賞金を手にした。
しかし大会に参加していた他のハンターたちは、映像に映ったブタが去勢されており、通常の野生ブタよりもかなり重い点に疑問を抱き始めた。
エディはあまりに重く、2人がトラックから計量器まで運ぶのにも苦労していたが、それでも2人は賞金を受け取って立ち去った。
最終的に、2人は警察の捜査を経て昨年8月に動物虐待の容疑で逮捕され、起訴された。
彼らは動物虐待1級および家畜窃盗の罪で裁判にかけられる予定であり、それぞれの罪に対して最大5年、合計で最長10年の懲役刑が科される可能性がある。
エディの飼い主であるヘインズ氏は、ワイルク裁判所の外で動物虐待に対する認識を高めるための集会を開いた。
彼女は「エディはとても優しくて賢いブタだった。子どもたちが抱きしめたり、おすわりさせたり、犬のように鳴かせたりもできた。本当に愛らしくて穏やかな魂を持った子だった」と語った。
ヘインズ氏によると、数年前に猟犬の訓練に使われ、傷やロープによるやけどを負った状態でキヘイ周辺をさまよっていたエディを保護し、ハイクの農場で飼い始めたという。

「彼の人生は残酷な始まりだったので、そのトラウマを癒やしてあげたいと決心した。でも皮肉にも、猟犬と共に始まった彼の人生が、同じ猟犬によって終わってしまった」と涙ながらに話した。
さらに「これは事故ではない。私のペットを計画的に攻撃した行為だ」と強調した。
今回の事件は、ペットに対する残酷な犯罪と動物虐待に対する法的処罰の重要性を改めて浮き彫りにするものとなった。
米国動物保護協会によると、動物虐待はしばしば他の暴力犯罪と関連しており、厳格な処罰と教育が必要だと警鐘を鳴らしている。