米国の主要銀行がパイネットワーク(Pi Network)を導入した場合、発行される暗号資産パイコイン(PI)の価格が最大30ドル(約4,270円)まで上昇する可能性があるとの見通しが示された。

パイコインは実用事例を増やし、ブロックチェーン技術に基づく新たな決済手段としての可能性を示す中、機関投資家による採用への期待が、今後の価格回復のカギを握るとみられている。
暗号資産関連メディア「コインゲイプ」が17日に報じたところによると、パイコインは過去1カ月で約48%下落し、軟調な推移を示したが、コミュニティ内では依然として反発への期待感が根強く存在すると伝えた。
特に、企業による決済手段としての採用例が増加する中、ウォール街の大手銀行がパイネットワークを導入する可能性について、市場では注目が集まっている。
具体的には、JPモルガンやバンク・オブ・アメリカなどの米大手金融機関が、パイネットワークを活用して決済・送金システムを刷新した場合、パイコインの価格が急騰する可能性があるという。
これに関連し、アナリストグループ「グロック3」は、実用性の拡大に加え金融機関による導入が進めば、価格が10ドル(約1,423円)から最大30ドルまで上昇する可能性があると分析している。
グロック3は「銀行が実際のサービスにパイネットワークを組み込む場合、この価格帯への到達も十分に現実的だ」との見解を示した。

現在、パイネットワークは米国内で地位を拡大中だ。最近ではスタンフォード大学との提携が発表され、フロリダ州の不動産企業「ジト・リアルティ」がパイコインによる決済手段として採用し、米国不動産市場に参入した。
さらに、最近ではバンザやチェーンリンク・データ・ストリームとのパートナーシップを通じて、Web3関連産業における影響力も拡大している。
暗号資産アナリストのドクター・アルトコイン氏は、パイコインの価格下落を防ぐ鍵として機関投資家の採用を挙げた。ただし、ブロックチェーンネットワーク自体の技術的アップグレードも並行して行う必要があると強調した。
一部の専門家は、実用基盤が十分に確立されれば、市場の期待通り10ドル以上に反発する可能性も十分にあると予測している。