

ロシア軍の最大規模の武器庫の一つが爆発し、周辺地域に非常事態が宣言されたと、22日(現地時間)、ロシアの独立系メディア「メドゥーザ」およびウクライナの各報道機関が伝えた。
報道によると、この日ロシア・ウラジーミル州にある大型武器庫で爆発が発生した。この地域はモスクワから約100km離れている。
爆発の影響で一帯には非常事態が宣言され、少なくとも7つの村に避難命令が出された。
ウラジーミル州知事は「キルジャフ地区で爆発が発生し、非常事態省が現地で対応している」と発表した。
続けて「同地区に非常事態を宣言し、弾薬の爆発による被害の可能性がある地域では避難が進んでいる」と説明した。
ただし「詳細は追って公開する」として、正確な爆発地点や原因については言及を避けた。
さらに「安全と法令順守の観点から、公式に検証された情報が提供される前に事件についていかなる情報も流布しないように。違反した場合は罰金が科される」と警告した。
ロシアのリア・ノーボスチ通信も知事の発言をそのまま報道するにとどまっている。

しかしロシアおよびウクライナの複数メディアは、この地区にある国防省傘下のミサイル砲兵総局(GRAU)の第51武器庫で大規模な爆発が発生したと報じている。
あわせて爆発の瞬間およびその後の状況を収めた映像も公開された。
映像では大きな爆発音と共に巨大な火球が立ち上る場面が映っており、その後村のあちこちで黒煙が上がっているのが確認できる。
一部メディアは「爆発直前にドローンの音が聞こえた」とする地元住民の証言も紹介している。
報道によれば、この地区にはロシア国防省傘下のミサイル砲兵総局(GRAU)が管轄する最大規模の武器庫の一つである第51武器庫が存在する。
内部外部合わせて75の倉庫を有し、最大で26万トンの兵器が保管可能とされている。
親ウクライナ系メディアは、この施設には弾薬をはじめ、北朝鮮製の多連装ロケット砲(MLRS)用ロケットやトーチカ-Uなどの戦術ミサイル、防空部品など約10万5,000トンの兵器が貯蔵されていたと主張した。
一部のメディアは、爆発した武器庫がベラルーシからロシアに輸送された弾薬や砲弾、武器を保管または組み立てる場所であり、戦争中のロシア軍を支援する主要な補給拠点であったとも報じた。
一方、ウラジーミル・プーチン大統領は19日、「復活祭の一時停戦」を宣言したものの、ロシアとウクライナの双方は互いに停戦違反を非難している。
30時間にわたる復活祭の停戦は「言葉だけの停戦」に終わり、その直後も両軍は攻撃を応酬している。


