韓国・済州（チェジュ）島を訪れた中国人女性がバスで喫煙し、物議を醸している。
今月18日、中国人女性がバス内で喫煙している様子を撮影し、自身のSNSに投稿したA氏は「済州島の中国人観光客、これマジか。バスの中でタバコを吸っている」と述べた。
動画では、A氏の前の席に座った女性が火のついたタバコを持ちながら窓の外に手を伸ばし、口から煙を吐き出している様子が映っていた。
喫煙を目撃した高齢の乗客は「どこでタバコを吸っているんだ。今どき何を考えているんだ。降りろ」と叫んだ。他の乗客も不快感を示した中、中国語で話す女性の声も聞こえた。
喫煙していた女性は窓の外でタバコの灰を落とし、乗客たちによる非難が続くと、結局は吸い殻を路上に投げ捨てて窓を閉めた。驚いたバスの運転手は女性の席に来て制止した。
この動画を見たネットユーザーは「タバコを吸うのも問題だが、吸い殻まで路上に捨てるとは。警察を呼ぶべきだった」、「衝撃的だ」、「路上に排泄するだけでも驚きなのに、今度はバスの中で喫煙か」などと反応した。韓国・国民健康増進法によると、市内バスの車内は全面禁煙区域に指定されており、違反者には最大10万ウォン（約9,883円）の過料が科される。
済州観光公社によると、昨年済州を訪れた外国人は190万人で、前年（70万9300人）比169％増加した。このうち138万人が中国人観光客で、全体の73％を占めた。地元当局も積極的に中国人観光客を誘致しているが、各地で弊害も生じている。一部の中国人観光客が韓国の常識に反する行動を取っているためだ。
昨年には、中国人観光客とみられる幼児が済州の大通りで排便する写真や赤信号で横断歩道を渡る中国人観光客の集団の写真、中国人観光客が去った後のゴミだらけになったコンビニの写真などが韓国社会に衝撃を与えた。
誠信女子大学校のソ・ギョンドク教授は「過去にも済州を訪れた一部の中国人観光客が観光地の破壊や騒乱、性的嫌がらせなど非常識な行動で多くの非難を浴びてきた」とし、「もはやこのような行為を容認できないため、今回は軽犯罪として処罰し、必ず見せしめにすべきだ」と指摘していた。
済州警察庁によると、昨年1年間の外国人による公共秩序の違反行為は合計2,482件で、韓国人と外国人を合わせた3,005件の82.6％に達した。2021年と2022年は0件だったが、2023年の5件と比べ取り締まり件数が急増した。
内訳を見ると、ごみの不法投棄が137件、公共の場での騒ぎなど不安感の醸成が9件、路上での排尿が9件、酒に酔っての騒ぎが1件、凶器の隠匿・携帯が1件、過度の露出が1件、無賃乗車が1件、業務妨害が1件など、昨年に軽犯罪処罰法違反で摘発された件数は合計155件に上った。