
インドで、病院の過失により、60代男性が息子の手術を待っている間に手を切開されるという信じがたい事態が発生した。
香港のサウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)やインディア・トゥデイなどの現地メディアによると、今月12日、ジャグディシュ・パンチャルさん(60)は交通事故で負傷した息子とともにインド・ラジャスタン州コータ市の大学病院を訪れたという。
息子の手術を待っていたパンチャルさんは、看護師が「ジャグディシュさん」と呼んだ際に手を挙げた。病院側は追加の身元確認なしに彼を手術室へ案内した。
医療スタッフは、脳卒中の後遺症で話せないパンチャルさんの身元を正確に確認しないまま手術台に寝かせ、皮膚移植のために手を切開した。
幸い、手術を終えた息子が父親の姿が見当たらないことに気づき、状況を把握した医師らが手術室に駆けつけ、急遽処置を中止させた。
病院関係者は「患者は手術着も着ておらず、剃毛や腕の消毒など手術前の準備も行われていなかった」と認めた。これらの明らかな異常な兆候にもかかわらず、医療スタッフは手術を強行したのだ。
息子のマニッシュさんは「父は話すことができず、状況を説明できなかった」と憤りを表した。
病院側は医療プロトコルを遵守しなかったことを認め、事件調査委員会を設置して再発防止策を講じると発表した。