勢力が非常に強いカテゴリー4のハリケーン「ベリル」が、カリブ海南東部に向かって北上しており、近隣国が危機にさらされた。6月末にこれほど強力なハリケーンが発生するのは史上初めてだ。
1日、「CNN」や「BBC」など海外メディアによると、ベリルの影響圏域にあるバルバドス、ドミニカ共和国、ハイチ、トリニダード・トバゴなどの国が緊急対応を行っているとのことだ。
ハリケーンの強さを示すカテゴリーは風速によって決まる。カテゴリー1は平均時速119~153km以上、カテゴリー2は154~177km以上、カテゴリー3は178~209km以上、ベリルが含まれるカテゴリー4は210~249km以上、カテゴリー5は250km以上だ。カテゴリー4では木が根こそぎ引き抜かれたり、建物が倒壊する可能性がある。
CNNは米国海洋大気庁(NOAA)の発表を引用し、「カリブ海地域は6月初旬からハリケーンシーズンに突入するが、この時期から7月初旬までにカテゴリー3以上の台風が発生するのは極めて珍しい」と説明した。
米国立ハリケーンセンター(NHC)は同日(1日)、「ベリルはバルバドス南東約400kmの地点を通過している」とし、「2日早朝に(バルバドスに)上陸する可能性が高い。上陸時に5段階中二番目に強いカテゴリー4に強まると見られる。ベリルの影響圏に入っている国は、急いで対策を講じるべきだ」と強調した。
また、NHCは「バルバドスだけでなく、グレナダ、セントルイサ、マルティニーク島を含むウィンドワード諸島は、ベリルによ非常に大きい被害が発生する可能性がある」と懸念を示した。
ベリルの影響圏に入っている国の中で、トリニダード・トバゴは国家非常事態宣言を行い、休校要請を発表した。CNNは「台風の直接的な影響を受ける可能性が高いバルバドスの首都ブリッジタウンでは、人々がガソリンスタンドやスーパーを訪れて早めにガソリンを入れ、生活必需品を購入している」と現場の様子を伝えた。
一方、ハイチやドミニカ共和国などのカリブ海北部地域に近接している国は、熱帯性暴風警報を発令している。