「ディディ」や「パフ・ダディ」の名前で知られるアメリカの人気ラッパーでプロデューサーでもあるショーン・コムズ(54)に対し、新たに120人の性的暴行や性的搾取の被害者が訴訟を起こす構えだ。
2日(現地時間)、現地メディア「CNN」や「NBC」などによると、前日、トニー・バズビー弁護士が記者会見を開き、コムズに対して民事裁判を起こす予定にあることを明らかにした。
訴訟内容は性的暴行、監禁、麻薬類を使った性行為の助長、売春の強要、性的動画の撮影、動画の流布、未成年者への性的虐待などの容疑だという。
特に、コムズによって被害に遭った120人の被害者の半数が男性で、そのうち25人は被害当時未成年者だったという事実が明らかになり、波紋が広がっている。
バズビー弁護士は、「今後30日以内に訴訟を進める予定だ。写真や動画、メッセージなどの証拠をすでに収集している」と明らかにし、「コムズを告発した被告者はこれまで3000人以上にのぼる」と述べ、他の被害者にも名乗り出るよう呼びかけた。
また、コムズの取り巻きである他の被告の名前は今後公開する予定であると付け加えた。
コムズ側は直ちに疑惑を否定し、彼の弁護士であるエリカ・ウルフは「根拠のない申し立てに対応することはできない。未成年者を含む誰かに性的虐待を行ったという彼らの主張は虚偽であり、名誉毀損である」と声明を発表した。
9月17日にはニューヨークの連邦検察が性的人身売買や強制労働、誘拐、放火、贈賄、捜査妨害などに関与した疑いでコムズを起訴したと発表した。
公開された起訴状によると、2008年ごろから自身が作った「犯罪集団」を通じて犯行を行ってきたという。
現在、コムズはニューヨークのブルックリンにあるメトロポリタン拘置所に収監されている。
一方、昨年には元恋人で歌手のキャシー・ベンチュラと過去に自身のミュージックビデオに出演した俳優からもそれぞれ性的暴行の疑いで告訴されている。