HYBE(ハイブ)がミン・ヒジン代表を告発
経営権奪取など業務上の背任容疑
容疑成立の可能性は?
先週25日、HYBEの傘下レーベルADOR(アドア)のミン・ヒジン代表が記者会見を開き、パン・シヒョク議長、HYBEの経営陣との葛藤を吐露した。
ミン代表はこれまでHYBEの経営スタイルと盗作問題を指摘してきたが、HYBEがこれに対する報復として自分を解雇しようとしていると主張している。
HYBEはミン代表の主張に対して「事実でないことがあまりにも多い」として、これといった立場を明かさなかったが、その後すぐさま龍山(ヨンサン)警察署に業務上の背任容疑でミン代表を告発した。
ミン代表が罰せられるのか、また、有罪であればどの程度の罰を受けるのかに注目が集まっている。
これに先立ちHYBEは、ミン・ヒジン代表が最大株主であるHYBEの同意なしに経営権を奪取しようとしたと明かした。
そして、ミン代表とADORの経営陣が「ADORをもぬけの殻にして連れ出し、財務投資家を探す」、「HYBEにADORを売るように勧めて売却する」などの陰謀を企てたメッセンジャーの会話記録を公開した。
これに対し、ミン代表は記者会見で「経営権を奪取する計画も、意図も、実行したこともない」と反論し、「サラリーマンの世間話をまじめな会話にすり替え、フレームを作り、罵倒しようとするHYBEの意図が気になる」と述べた。
では、ミン代表の罪は成立するのだろうか?
当該容疑が成立した場合、ミン代表は10年以下の懲役または3000万ウォン以下の罰金刑に処せられる可能性がある。また、利益額に応じて特定経済犯罪加重処罰法が適用される。
記者会見に同席したミン代表の法定代理人は、「背任とは、会社の価値を損なう行為を実際に行ったときに成立するものだが、そのような価値を損なう行為を実際に起こしたり、意図したり、実行に移したりした行為は全く発見されていない」と主張している。
続けて、「予備罪というものがある。背任には予備罪がないが、その予備罪も(現実的に)実現できる程度でなければならない。今回の件はその程度にも達していない」と強調した。
この状況で、ミンン代表もまた法廷闘争を続けることが見込まれる。
HYBEはこの日の記者会見直前、ミン代表の行動にシャーマン(巫女=みこ)が関与したという「シャーマン経営」疑惑を浮上させた。報道によると、ミン代表はレーベル名やBTS(防弾少年団)の入隊問題についてシャーマンと協議したという。
これに対してミン代表は、「HYBEがあまりにもうんざりするから、エース(BTS)がいない状況でNewJeans(ニュージンズ)が活動する方が良いのではないかと思った」と述べ、「これは個人査察だ。告訴するつもりだ」と明らかにした。
一方、ミン代表が解任される可能性にも注目が集まっている。
HYBEは記者会見の翌日、ミン代表の辞任を求め、30日にADORの取締役会を招集することを求めた。業界は、ミン代表が今回の取締役会の招集に応じないと予想している。
もし取締役会の開催が頓挫すれば、HYBEはミン代表を解雇させるために裁判所に一時的な株主総会招集許可の申し立てをすると見られる。
HYBEの株価は、経営権紛争が明らかになった22日に1日で7%以上下落し、記者会見の日にはわずかに反発して終了したが、26日正午時点で前日比4.25%下落した203,000ウォン(約2万3,000円)で取引されている。