軽油トラックの新規登録が禁止されたことで、注目を集めているLPG車。LPG車は最近、経済性や便利さなどの利点が強調され、販売量が急増している。
17日、韓国自動車モビリティ産業協会(KAMA)と国土交通部の統計によれば、今年1月から5月までにLPG車(乗用車・バン・貨物車・特殊車)は合計69,208台が登録された。これは昨年の総登録台数である67,453台を2.6%上回る数値だ。
月ごとのLPG車の登録台数を見ると、1月は13,259台、2月は11,799台、3月は13,382台、4月は14,905台、5月は15,863台と、前年同月比110%~200%増加している。この動きが続けば、今年のLPG車は約166,000台が登録されると予想され、これは2014年以来の最高値だ。
LPG車の増加は、今年から施行された大気管理区域法により、軽油1トントラックの新規登録が禁止された影響が大きい。軽油1トントラックの代替案として、電気とLPGが挙げられる。
LPGが最も注目される理由はその経済性である。まず、LPGの平均価格を970ウォン(約110円)、軽油を1567ウォン(約178円)と計算した場合、燃料費は62%安い。また、軽油車には必須の選択式還元触媒(SCR)が不要で、尿素水を注入する必要がない。
電気1トントラックも同様の利点を持ち、LPGよりも安い燃料費を誇るが、充電の不便さにより避けらがちだ。実際、電気1トントラックの場合、フル充電には8時間30分が必要のため、フル充電での走行距離も約211kmと短い。一方、LPGの場合、フル充電で電気1トントラックの2倍以上走行できる。
以前、LPG車はパワーが不足しているとの指摘を受けていた。現在は、エンジンのシリンダーにLPGを直接噴射するシステムや、不均衡の調整技術などにより、改善されつつある。特に、トラックやタクシー市場では、ディーゼルやガソリンに比べて環境に優しいと評価されている。
LPG車は、微粒子排気ガスの主犯である窒素酸化物「NOx」の排出量が大幅に減少でき、実際にポーター2 LPGとバン3 LPGの新型モデルを基準にすると、窒素酸化物「NOx」の排出量は、ディーゼルに比べて約90倍減少する。
このような状況に対し、業界ではLPG車の人気がしばらく続くと見て、LPG車の発売を拡大している。ヒョンデ自動車は、一度廃止されたソナタタクシーを4月に再発売し、LPGエンジンを採用した。
KGモビリティは、タクシー用の新型トレスバイフューエルLPGを先月発売し、ルノーコリアは、大韓LPG協会と「次世代環境友好型LPG車両」の共同開発業務協定を締結し、国内で初めて乗用モデルを対象としたLPG直接噴射(LPDi)エンジン車両の量産に乗り出した。