カナダ出身の俳優、ドナルド・サザーランドが長い闘病の末、88歳で亡くなった。
20日(現地時間)、エンターテイメント情報関連メディア「Page Six」によると、所属事務所「CAA」はドナルド・サザーランドが原因不明の病魔に長く苦しんでいたと明らかにした。
人気ドラマ『24』シリーズで主人公を演じた息子で俳優のキーファー・サザーランドも父の死を公表した。彼は自身のSNSアカウントを通して、「憂鬱な心境で、父、ドナルド・サザーランドが亡くなったことを伝える」と述べた。
「私の中では映画の歴史においてもっとも重要な俳優の一人だったと思っている。善人でも、悪役でも、醜い役であっても、父はどんな役に挑戦することも決して怖がることはなかった。俳優という自身の職業を愛し、大好きなことを仕事にすることができた。それ以上なにを望むだろうか。素晴らしい人生だった」とつづり、若い頃の父と撮った白黒写真とともに投稿した。
一方、1935年7月にカナダ・ニューブランズウィックに生まれたドナルド・サザーランドは、1957年にイギリス・ロンドンに渡り、ロンドン音楽演劇アカデミーで本格的に演技を学んだ。
彼はイギリスで数々の映画やドラマで端役を務めた後、映画『特攻大作戦』(1967)をきっかけにハリウッドに進出し、以降、60年を超えるキャリアの中でおよそ200作品に出演した。
1970年の映画『M★A★S★H』は朝鮮戦争を舞台に3人の軍医を描くブラックコメディ映画で、彼の存在を世間に知らせるのに一役買った。
また、映画『ハンガーゲーム』シリーズでは、悪役コリオランヌス・スノー大統領を演じ、若い映画ファンにも強烈な印象を残した。
一方、ドナルド・サザーランドは17年にアカデミー名誉賞を受賞し、カナダ勲章の受章者でもある。
写真=映画『ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス』、キーファー・サザーランドのSNSアカウント