猛暑が続く夏季に注意が必要な疾患は、熱中症だけでなく尿路結石でもある。尿路結石は泌尿器科の患者の約30%を占める一般的な疾患であり、激しい痛みを伴い、再発率も高い。
汗をかきやすい夏は尿量が減少し、結石を形成する物質が体内に長く滞留するため、尿路結石の発生率が高くなる。
韓国の泌尿器科専門医、ハ・ジス氏は13日に「夏に尿路結石の患者が多い理由は、汗の排出により尿量が減少し、尿が濃縮されやすくなることで結石ができやすい環境になるからだ」と説明し、「治療後5年以内に再発する確率は35%と高く、激しい痛みを伴う」と述べた。
夏に水分摂取が減ると、尿中のカルシウムやミネラルなどの結石成分が凝集して結石ができやすくなる。また、日光に多くさらされることでビタミンDの生成が活性化し、カルシウム代謝に影響を与え、結石のリスクが高くなる。肥満や代謝疾患を患っている場合、オキサリ酸、尿酸、ナトリウム、リン酸の排出が増加し、尿路結石の発生率が大幅に高まる。
尿路結石は、尿が生成され、輸送、貯蔵、排泄される経路に結石ができたもので、石ができる場所によって腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石に分かれる。特に脇腹や腹部に鋭い痛みを感じ、鎮痛剤では簡単には改善しない。結石の位置によっては、男性は睾丸痛や血尿などの排尿症状が現れ、女性は外陰部まで痛みが広がることもある。感染を伴う場合は、高熱、悪寒、嘔吐、消化不良も発生する可能性がある。
水分不足が尿路結石の最も大きな原因であるが、大量の動物性タンパク質摂取、遺伝などの家族歴、不適切な食習慣、尿路感染、尿路奇形などさまざまな原因でも発生する。激しい脇腹の痛みがある場合は尿路結石を疑い、適切な検査と診断、治療を受ける必要がある。また、症状が消えても結石の排出を確認し、将来的な尿路感染や腎不全などの合併症に備えた治療と管理が重要である。
尿路結石の診断は、身体検査、尿検査、放射線検査で行われる。尿検査で血尿の有無や感染の有無を確認できる。結石の診断にはCTスキャンが最も正確だが、結石の性質によっては単純尿路撮影でも確認可能である。成分によっては放射線透過性結石に対して排泄性尿路造影が行われることもある。
ハ専門医は、「5ミリ未満の小さな結石は、大量の水分摂取や薬物治療によって自然に排出されることが期待できる」と述べ、「もし結石のサイズが大きい場合や、小さくても自然排出に失敗した場合は、体外衝撃波結石破砕術や手術による尿管鏡下結石除去術、経皮的腎結石破砕術が必要だ」と伝えた。
夏季に尿路結石を予防するためには、適切な運動とともに1日1.5〜2リットルの十分な水分摂取が基本だ。過度な運動は体内の水分を消耗するため、運動量を調整する必要がある。また、ナトリウムの摂取が多いと尿中のカルシウム排出が増加し、尿路結石の原因となるため、塩分の多い食べ物は控えるべきである。ほうれん草、ナッツ、チョコレートなどオキサリ酸を多く含む食品はできるだけ減らし、食物繊維が豊富な果物や野菜を十分に摂取することが望ましい。