膝や肩、腰などに発生する関節痛は、一般的に寒くなる冬に頻発するが、「夏の関節痛」を訴える人も少なくない。特に夏は活動量が増える季節であるため、よく使われる関節の痛みが普段よりもひどくなると、日常生活に不便を感じる可能性が高い。
韓国の江南（カンナム）ベドロ病院整形外科のキム・ジェジュン科長は14日、「夏季には低気圧による関節痛が増加する中、エアコンの風によって関節のこわばりが出る可能性がある」とし、「痛みを軽視してそのまま放置すると、症状が悪化する可能性がある」と助言した。
天候は関節の健康に大きな影響を与える。特に専門家は、高い湿度と低気圧が関節内の圧力を高め、痛みや腫れを促進する主な原因の一つであると推定している。実際、梅雨の時期など悪天候が続くと、関節痛の患者が増加することで知られている。
夏には「冷房病」のリスクも高い。猛暑が続き、天候が暑くなると、エアコンなどの冷房機器の使用量が大幅に増える。この時、慢性疾患がある場合や免疫力が低下している状態では、このような環境で冷房病になる可能性が高まる。特に室内外の温度差が10℃以上に大きく開くと、関節痛が発生する可能性が上がる。
キム科長は「猛暑に適応した私たちの体に、冷房で急激に冷えた室内の空気が触れると、末梢血管や筋肉の収縮が起こって関節がこわばり、痛みが発生する可能性がある」とし、「特に夏は冬とは異なり、室内でも薄い服や半袖、半ズボンなどを着用するため関節部位を保護しにくくなり、より細心の注意が必要である」と説明した。
夏の関節痛を予防する最も代表的な方法は、急激な温度差を避けることである。暑さに適応した身体に負担をかけないために、冷房機器使用時には室内外の温度差をできるだけ5℃程度に保つことが望ましい。
キム科長は「身体が対応できる温度変化の範囲は約5℃前後であり、どんなに暑くてもできるだけ6〜8℃程度の温度差が推奨される」とし、「特に変形性関節炎などを患っている患者は、過度な低温の冷房環境を避けるため、より注意を払うことが望ましい」と説明した。
冷たい空気が身体に直接触れないようにすることも重要である。特に普段から関節に不便を感じる場合は、さらに注意が必要である。
また、可能であれば、隙間時間にストレッチや軽い運動を行い、筋肉を柔らかくリラックスさせるよう努力すると良い。これは筋力を強化し、関節痛を和らげるため、長期的により良い方法である。ただし、過度に無理をして動くことは避け、自分が負担なくできる範囲で運動を行うべきである。特に関節に固まった感じがする場合は、無理に運動をしないようにする必要がある。
キム科長は「『冷房病』による関節痛は環境が変われば自然に消える場合がほとんどだが、時には痛みが悪化したり、異常に長く続くこともある」とし、「特に膝や肩、腰などの関節に痛みが続く場合は、専門医による正確な診断と治療を受けることが必須である」と強調した。