最近、熱帯夜が続き睡眠に影響が出ている。
特に、夕方6時から翌朝9時までの時間帯に、気温が25度を超えることが多く、さらに厳しい状況だ。この時期に体温が上昇すると、睡眠を促すホルモンであるメラトニンの分泌が適切に行われないため、眠りにくい状態が続く。
不眠は眠気や集中力の低下を招き、日常生活に大きな支障をきたす可能性がある。そのため、良質な睡眠を助ける食べ物を摂取することが重要だ。
◆ 睡眠をサポートする「ハーブティー」
ラベンダーティーやカモミールティーは、心身を落ち着かせ、体をリラックスさせることで眠りに入りやすくしてくれる。また、ハーブオイルを入浴時に使用したり、枕に染み込ませて寝ることも効果的だ。特にカモミールティーは、睡眠の質を改善し、うつ病を軽減する効果があるという研究結果も報告されている。
◆ 睡眠に役立つ成分が豊富な「バナナ」
バナナに含まれるカリウムは筋肉をリラックスさせ、トリプトファンはメラトニンに変換されて睡眠を促進する。また、ビタミンB6はメラトニン合成に必要な栄養素だ。バナナを夕食後のおやつとして食べると、質の良い睡眠に役立つ。
◆ 睡眠に役立つ果物「プラム」
プラムには必須アミノ酸であるトリプトファンが豊富に含まれており、体内でセロトニンに変換され、その後メラトニンに変わって睡眠を誘導する。また、プラムはビタミンCや有機酸が豊富で、疲労回復にも効果的だ。ただし、過剰に摂取すると消化不良を引き起こす可能性があるため、1日3~4個が適量である。
◆ 睡眠に良い「アーモンド」と「ピスタチオ」
アーモンドにはメラトニンとマグネシウムが豊富に含まれている。特にピスタチオは、すべての植物性食品の中でメラトニンの含有量が最も高いナッツであり、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを下げるのにも役立つ。
◆ 筋肉をリラックスさせ、良質な睡眠をもたらす「ブラジルナッツ」
ブラジルナッツにはマグネシウムとセレンが豊富に含まれていおり、1日3個摂取するだけでセレンの推奨量を満たすことができる。また、ピーナッツもマグネシウムを多く含んでおり、筋肉のリラックスや良質な睡眠に効果的だ。さらに、くるみはメラトニンの含有量を増加させ、睡眠にポジティブな影響を与える。
このように、夏の不眠症を克服するためには、ハーブティー、バナナ、プラム、アーモンド、ピスタチオなどの食べ物を適切に摂取することが必要だ。
これらの食べ物が身体に与えるポジティブな影響は大きく、暑さで眠れない夜には、これらを摂取すると効果的だ。
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