キムチが脂質異常症の予防にわずかな効果があるという研究結果が発表された。
9日、世界キムチ研究所と韓国中央大学の食品栄養学科、シン・サンア教授の研究チームは、9年間にわたるコホート分析の結果を発表した。
研究チームは、40歳から69歳までの男女6万1761人を対象に、キムチの摂取と脂質異常症に関する指標の変化を分析した。
キムチは、韓国の食卓に欠かせない食品だ。最近では健康食品としても注目を集めている。キムチにはビタミン、ミネラル、乳酸菌などさまざまな栄養素が豊富に含まれているが、これらの栄養素が脂質異常症の予防に影響を与えるかどうかを調査した。
その結果、女性はキムチを1日に2〜3回摂取するグループと、1回未満摂取するグループに分けられ、中性脂肪、低密度リポタンパクコレステロール(LDL-C)、および総コレステロールの数値が低下する傾向が見られた。
一方、男性の場合、高密度リポタンパクコレステロールの数値がわずかに増加するという関連性が確認された。
総合的に見て、キムチの成分が脂質異常症の予防に肯定的な影響を与える可能性が、今回の研究によって明らかになった。
キムチ機能性研究団長のホン・ソンウクは「疾患を治療する目的ではなく、予防の観点からキムチの利点を理解して摂取することに意義がある」と説明した。
また、研究チームは、キムチに含まれる乳酸菌が腸内の健康を促進し、抗酸化成分が老化防止に役立ち、さらにキムチに含まれるさまざまな調味料が免疫力の向上にも貢献すると発表した。
ただし、キムチを食べる際には塩分に注意が必要だ。過度の塩分摂取は高血圧を引き起こす可能性があるため、研究チームは適切な量の摂取が何よりも重要であると強調した。
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