バナナやオートミール、小麦など、これまで健康食品として知られていた食品が糖尿病のリスクを高める可能性があるという衝撃的なニュースが報じられた。
イギリスのメディア「ガーディアン」が8日(現地時間)に伝えたところによると、フィンランド保健福祉研究所の研究チームがバナナ、オートミール、小麦の摂取が1型糖尿病の発症リスクを高める可能性があるとの結果を発表した。
この研究は、糖尿病に遺伝的に脆弱な5,674人のフィンランドの子どもたちを対象に、出生から6歳まで追跡調査を行ったものだ。その結果、94人が6歳で1型糖尿病と診断され、206人がインスリンを生成する膵臓のβ細胞で自己免疫反応を示した。
1型糖尿病は、いわゆる小児糖尿病である。人間の体は、食べ物を摂取することで細胞内に入ったブドウ糖の量に応じて膵臓で適切なインスリンを自動的に生成するが、1型糖尿病の人々は膵臓のインスリン生成細胞が破壊されるため、インスリンを十分に生成できず、健康に問題が生じる。
研究によれば、34種類の食品群を分析した結果、バナナ、オートミール、小麦を多く摂取するほど1型糖尿病の発症リスクが高まることが示された。
研究チームのスビ・ビルタネン研究員は、「このような結果は親たちに混乱をもたらすかもしれない。1型糖尿病のリスクを高めることが示された多くの食品が、これまで健康的な食事の一部と考えられてきたためだ」と述べた。
一方で、イチゴ、ブルーベリー、ラズベリー、ブラックカラントなどのベリー類を摂取することで、糖尿病から保護されることもわかった。ビルタネン研究員は、「ベリー類にはポリフェノールという植物化合物が豊富に含まれており、1型糖尿病の発症に関連する炎症を緩和することができる」と説明した。また、他の果物に見られる農薬がベリー類には含まれていないことも、保護効果の一因と考えられると推測した。
そのほか、小麦は自己免疫性1型糖尿病のリスク因子として確認され、ブロッコリー、カリフラワー、キャベツには保護効果があることが示された。ビルタネン研究員は、「これらの食品の成分との関係を把握することが重要だ」と強調した。
しかし、ビルタネン研究員はこの研究結果を基に幼児の食事に関する推奨事項を発表するにはまだ早いと述べた。実際、この研究結果は、1型糖尿病の原因に関するイギリス糖尿病協会の見解とは一致しない。
協会は「1型糖尿病の原因はまだ明確には理解されておらず、摂取する食べ物や飲み物が直接的な原因と考えられていない」と説明している。
また、「1型糖尿病は完全には理解されていない遺伝的要因とその他の要因の組み合わせで発生すると考えられており、ライフスタイルに影響を与えるという証拠はない」と付け加えた。