中国の動物園で犬を染色した「偽装パンダ」を「パンダ」と偽って、来場者を欺いていたことが明らかになり、論争が巻き起こっている。
来場者たちは、自分たちが見物した「パンダ」が実際には犬だったことを知り、激怒している。
19日(現地時間)、「ニューヨーク・ポスト」は、中国・広東省の汕尾市にある汕尾動物園を訪れた来場者たちが、檻の中に横たわっていた「偽装パンダ」の鳴き声を聞き、明らかになったと報じた。
来場者たちは「偽装パンダ」が吠えているのを見て、パンダではなく犬の鳴き声であることに気づいたという。
ニューヨーク・ポストがYouTubeアカウントに公開した映像には、岩の上に寝そべり声を荒らげる「偽装パンダ」の姿がおさめられている。
もう一匹の「偽装パンダ」はパンダとは思えぬ長い尾を振りながら檻の中を歩き回っている。
犬たちはパンダのように黒と白に染められていたが、巧妙な偽装というにはかなり雑な作業であった。
当初、動物園側は「偽装パンダ」たちについて、「パンダ犬」という品種であると主張し、隠ぺいしようとしたが、結局中国華北原産の犬種で人気のあるチャウチャウを染色したことを認めた。
汕尾動物園では週末から染色されたチャウチャウを展示し始めた。来場者たちは入場料の返金に動いている。
このような事態は中国では初めて発生した問題ではない。
昨年5月には中国・江蘇省の泰州市にある泰州動物園でも同様の事態が発生し、大きな問題となった。
当時もチャウチャウを染色し、パンダのように見えるようにして展示していた。
泰州動物園側は「当園にはパンダがいないため、この方法を選択した」と恥じらいもなく説明した。