7.7 C
Tokyo
2024年12月23日月曜日
ホームライフスタイルミネラルウォーターは本当に安全?水道水との違いとそのリスクについて詳しく解説

ミネラルウォーターは本当に安全?水道水との違いとそのリスクについて詳しく解説

引用=記事の内容と関連したイメージ/ゲッティイメージバンク 

 世界中の保健分野の専門家たちが各国政府に水道インフラへの投資および水道水の消費増加を促している。ペットボトル入りのミネラルウォーターが人間の健康と環境を脅かすという理由からだ。

「ミネラルウォーターには、水道水のような厳格な品質・安全基準がない」

先日25日(現地時間)米ニューヨーク大学のアルバート・B・ローエンフェルス名誉教授とカタールのウェイルコネル医科大学アミト・アブラハム教授の共同研究チームは、英医学ジャーナル「世界保健」の論評に人間と地球の健康のためにミネラルウォーターの使用を再考すべきであると主張する寄稿文を掲載した。

研究チームによると、1分間に世界中で約100万本のミネラルウォーターが消費されている。飲み水の確保が困難な20億人がミネラルウォーター依存していることに加え、手軽さや水道水より安全であるという理由からミネラルウォーターを好む人が増えているのである。

これに対し、研究チームはミネラルウォーターが水道水より安全であるというのは事実ではないと指摘した。ミネラルウォーターは水道水のような厳格な品質・安全基準が適用されない場合が多いからである。

特にアメリカでは、水道水の安全を保証するために環境保護庁が大規模な汚染物質の検査を行っており、基準値を超えた場合すべて報告しなければならないことになっている。

一方、ミネラルウォーターには微生物や化学物質の存在を公表する義務がない。特に研究チームは、ミネラルウォーターは長期間保管されたり、日光にさらされたりすると、ペットボトルから有害物質が発生する危険があると説明している。

マイクロプラスチックなどの汚染物質に曝露

これまでの研究で分析されたミネラルウォーターサンプルの10~78%にマイクロプラスチック、フタル酸エステル、アルキルフェノール、ポリ塩化ビフェニル、ビスフェノールA(BPA)など様々な汚染物質が検出されたと付け加えた。

これらの汚染物質はホルモン受容体の機能を妨げ、高血圧や糖尿病、心血管疾患のリスクを高めるなど健康問題と密接に関連していると報告されている。

プラスチックゴミの12%を占め、環境問題の懸念

また、環境保護の観点からも良くない。ミネラルウォーターに使用されるペットボトルは全てのプラスチックゴミの12%を占め、ビニール袋に次いで二番目に多い海洋汚染物質である。しかし、世界的にリサイクルされているペットボトルはわずか9%に過ぎない。

これについて研究チームは「ほとんどのプラスチック廃棄物は埋立地や焼却場に捨てられ、土壌や水質の汚染につながり、周辺地域の大気汚染を引き起こしている」と述べ、「先進諸国がプラスチック廃棄物を発展途上国などに転嫁しており社会的公正に対する懸念も高まっている」と指摘した。

さらに「各国政府はこれらの問題に迅速に対処し、低所得および中所得の発展途上国が安全な飲み水にアクセスできるよう投資する必要がある」と強調した。

関連記事

コメントを書く

あなたのコメントを入力してください。
ここにあなたの名前を入力してください