乾燥する季節の変わり目には、鼻血が頻繁に出ることがある。鼻血は通常一時的な現象であり、出血部位を圧迫し、鼻腔を湿らせておくことで簡単に止めることができる。
しかし、鼻血がなかなか止まらず、特に喉の奥に血が流れ込む感覚がある場合は、別の疾患の兆候である可能性があるため注意が必要である。鼻血に注意が必要な理由と予防法を確認しよう。
鼻腔の奥には前方よりも大きな動脈が位置している。高血圧や動脈硬化によって血管に問題が生じると、この後方の動脈から出血することがあり、これを「後鼻出血」と呼ぶ。後鼻出血は出血位置の確認が難しく、難治性の鼻出血として分類される。
後鼻出血は高脂血症、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)と関連がある可能性がある。高脂血症は血液中のコレステロール値が高い状態を指し、喘息は気管支が狭くなり呼吸が困難な状態を意味する。COPDは肺機能が徐々に悪化する疾患である。
鼻血が出た際は、適切な対処法を取ることが重要である。頭を後ろに傾けると、血が肺に誤って流れ込み、肺炎を引き起こす恐れがある。肺炎は肺に炎症が生じる疾患で、感染によって引き起こされることがある。
鼻血が出た場合は、頭を下げた状態で親指と人差し指で両方の鼻の穴を軽く圧迫する。それでも血が止まらない場合は、頭を下げたまま早急に病院で適切な処置を受ける必要がある。
鼻血が頻繁に出る場合、特に高血圧や動脈硬化などの基礎疾患がある場合には、医師の診察を受けることが重要である。
鼻血を予防するためには、健康的な生活習慣を維持することも重要である。十分な水分摂取と適切な室内湿度の維持、そしてバランスの取れた食事が役立つ。
水分摂取は体内の水分バランスを維持するために重要であり、室内湿度は鼻腔を湿らせるのに役立つ。また、バランスの取れた食事を摂り、ビタミンやミネラルを十分に摂取する必要がある。