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箸が使えなくなったら危険信号!頚椎脊髄症と脳卒中の症状の違いを知っておこう

川田翔平 アクセス  

引用:Shutterstock

手足に力が入らず、箸の使用が困難になるといった症状が出た場合、多くは脳卒中が疑われる。だが、これは中枢神経の異常による症状と酷似しており、正確な判別が重要となる。

頚椎には脊髄という中枢神経があり、脳から足へと伸びる神経束が集まったこの脊髄が加齢による退行性変化で圧迫され、問題を引き起こす疾患を「頚椎脊髄症」という。この病気では手の感覚が鈍くなり、初期段階で腕や足の脱力が起き、体のバランスを崩して転倒しやすくなる。重症化すると排尿・排便機能にも支障をきたし、四肢麻痺に至ることもある。

60代のA氏は、数か月前から首に原因不明の痛みを覚え始め、手足の脱力症状が出現したため江南ナヌリ病院を受診。脳卒中の疑いで神経内科を受診したものの異常は見られず、脊椎センターへの受診を勧められた。A氏は頚部MRI検査の結果、「頚椎脊髄症」と診断され、脊椎内視鏡手術を受けた。術後は早期に回復し、手足の感覚も正常に戻り、日常生活の支障も解消された。

江南ナヌリ病院脊椎センターのキム・スンボム院長は21日、「頚椎脊髄症の典型的な症状は手足の機能低下だ」と指摘。「大半の患者は頚椎脊髄症を脳卒中などの脳神経疾患と混同し、まず神経内科を受診するケースが多い」と語った。

頚椎脊髄症の要因の一つに「後縦靭帯骨化症」がある。これは首の骨の後方にある後縦靭帯が肥厚・硬化して脊髄神経を圧迫する疾患だ。もう一つは「黄色靭帯骨化症」で、脊椎後方の関節を支える黄色靭帯が、後縦靭帯骨化症と同様に肥厚し、脊髄神経を圧迫する。多岐にわたる原因と症状があるため、的確な診断にはMRI検査が不可欠だ。画像診断により病変の位置や大きさを正確に把握し、治療方針の決定に重要な役割を果たす。

中枢神経である脊椎の損傷は、保存療法のみでは十分な効果が得られないことが多い。軽症例には投薬治療が行われるが、改善が見られない場合は内視鏡による椎間板や硬化した靭帯の除去手術が実施される。

キム院長は「頚椎脊髄症では、足のしびれや筋攣縮、放散痛といった症状も現れ、腰椎椎間板ヘルニアや狭窄症と似た症状を呈することがある。腰部の検査で異常がない場合や治療後も症状が続く際は、頚椎や胸椎の異常を疑い、必ず精査を受けるべきだ」と述べた。

頚椎脊髄症には簡単な自己チェック方法もある。「文字がうまく書けない」「握りこぶしの開閉が困難」「雲の上を歩くような感覚」「頻繁な転倒」「衣服のボタン留めが困難」「箸が使いにくい」といった症状が頻発する場合は、脊椎専門医の診察を受けることが推奨される。

また、オフィスでの長時間の固定姿勢や、学生のスマートフォン・タブレットの長時間使用は、首の可動域を制限し固定化するため、頚椎への負担が増大する。今すぐスマートフォンから目を離し、軽い首のストレッチを行うことが勧められる。首のストレッチは頚椎への圧力軽減につながり、頚椎脊髄症予防の第一歩となる。

川田翔平
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

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