健康のために運動が必要なことは誰もが理解している。しかし、長時間の激しい運動を思い浮かべると、始める前から意欲を失いがちだ。ただ実際のところ、健康を保つための運動は、必ずしも難しいものや多くの時間を要するわけではない。
2014年に米アイオワ州立大学の研究チームが実施した調査によると、ジョギングを行う人は行わない人と比較して、心血管疾患による死亡リスクが約45％低いことが判明した。特筆すべきは、この研究で週に51分未満、1日わずか5～10分のジョギングでも、長時間走る場合と同程度の健康効果が得られることが明らかになった点だ。つまり、1日10分、時速9km程度のゆっくりとしたジョギングでも健康維持には十分で、それ以上の速度や時間を費やす必要はないとのことだ。
この研究結果は、定期的に運動を継続した人々を追跡調査したもので、持続的な運動の継続が重要だとしている。
さらに、ジョギングには多くの利点があると専門家は指摘する。医師のコジェイク氏は「1日10分のジョギングを継続することで、心臓や血管の強化、筋力の向上、さらには自律神経系の改善といった効果も期待できる」と説明する。
無理に長時間のランニングや重いウェイトトレーニングに挑戦する必要はない。1日10分のジョギングを習慣化し、健康と長寿への第一歩を踏み出してみてはどうだろうか。