じゃがいもは炭水化物が主成分であり、カリウム、ビタミン、食物繊維などが豊富に含まれているため、ご飯の代わりに主食として食べるのに適した食材である。じゃがいもを主食にすると、血糖値や体重の減少にも効果がある。じゃがいもの効能と健康的に摂取する方法について見ていこう。
農村振興庁の食品栄養成分分析表によれば、じゃがいもは100gあたり55kcal、炭水化物15.3g、たんぱく質3gが含まれている。
じゃがいも1個には800mg以上のカリウムが含まれており、ビタミンB、ビタミンC、食物繊維が豊富だ。
農村振興庁と慶熙大学が共同で発表した資料によると、蒸したじゃがいもの血糖指数は93.6、じゃがいものグリルは78.2、フライドポテトは41.5、じゃがいものチヂミ(ポテトパンケーキ)は28である。
フライドポテトやポテトパンケーキの血糖指数が低い理由は、調理に使用される油の脂質が消化速度を遅らせ、血糖値をゆっくりと上昇させるためだ。しかし、脂肪分の多い食品を過剰に摂取すると、心血管疾患のリスクが高まるため注意が必要だ。
そのため、じゃがいもを食べる際には血糖指数だけでなく、血糖負荷指数(GL)も確認する必要がある。血糖負荷指数は、血糖指数に加え、1回の摂取量を考慮して算出されるため、血糖指数が高くても摂取量が少なければ血糖に与える影響は小さい。
じゃがいもの血糖負荷指数は、フライドポテトが10、ポテトパンケーキが9.8、蒸かしいもが8.5、じゃがいものグリルが7.1だ。じゃがいもを食べる際は、血糖負荷指数が低い蒸かしいもやグリルを選ぶとよい。
じゃがいもを焼いたり蒸したりするときは、皮付きで調理するのがおすすめである。じゃがいもの皮のすぐ下には食物繊維が多く含まれており、じゃがいもの栄養素は熱に強いため、焼いても蒸してもビタミンB6、葉酸、食物繊維が豊富である。
アメリカのネバダ大学ラスベガス校の研究チームが糖尿病患者24人を対象に行った調査によると、皮付きの焼きじゃがいもを食べた参加者は、白米を食べた対照群に比べて空腹時の血糖値、ウエストサイズ、安静時の心拍数が減少した。
食事代わりにじゃがいもを摂取する際には、たんぱく質やミネラルなど他の栄養素がバランスよく含まれるように、他の食材を一緒に摂取するのが望ましい。
サラダや野菜、焼き鳥、アボカドなどを添えることで、じゃがいもの風味を引き立てながら、たんぱく質や食物繊維、健康的な脂肪を摂取することができる。
適切な摂取量を守ることも重要である。いくら血糖負荷指数が低くても、総摂取カロリーが多すぎると血糖管理には良くない。じゃがいもは一食に卵サイズで3つ、または親指サイズで6つを食べるのが適当である。
また、調理したじゃがいもは熱いうちにすぐ食べるのではなく、冷まして食べる方が健康に良い。
じゃがいもを料理するとデンプンが膨張し分解が始まると、これは粘度の高い液体に変わる過程で「ゲル化」と呼ばれる。その結果、消化がしやすくなる。
しかし、調理したじゃがいもを冷ますと、このゲル化したデンプンが強くて硬い形に変わり、消化が難しい抵抗性デンプンに変わる。この抵抗性デンプンは食物繊維のように大腸まで届き、排便機能を助ける。
研究によると、調理したじゃがいもには抵抗性デンプンが7%含まれており、冷ますことで13%に増加する。