「筋トレ」の代名詞として知られるスクワットが、有酸素運動としても非常に効果的だという研究結果が発表された。
先月30日、韓国の延世大学スポーツ応用産業学科の研究チームはスクワットが有酸素運動としても高い効果があることを実証した。
研究チームは、健康な若年層の男性22名を対象にスクワット運動を5セット実施し、最大酸素摂取量を細かく測定した。
最大酸素摂取量とは、運動中に体内に取込まれる酸素の最大量を指し、通常マラソンなどの持久力運動により増加し、加齢とともに減少する。
また、最大酸素摂取量を増やすことは虚血性心疾患や高血圧、糖尿病、肥満などの生活習慣病予防にも有効だといわれている。
研究の結果、スクワット運動によって大半の参加者が最初のセットから最大酸素摂取量に到達し、その中でも筋力が高い参加者たちは最大酸素摂取量の108%を記録したという。
5セット全体の平均も高い水準を維持し、最大酸素摂取量の92.2%に及んだ。
研究チームによると、最大酸素摂取量が80~85%に到達する運動は高強度有酸素運動に分類されるという。
研究の中心人物であるチョン・ヨングァン教授は「従来スクワットは筋トレとしてのみ認識されてきたが、この研究によりスクワットが有酸素運動としても非常に効果が高いことを示す初の科学的証拠だ」とし、「この研究は運動生理学において筋トレによるエネルギー代謝の理解について新たな視点を生むだろう」と語った。
研究チームは今後、スクワット以外の様々な筋トレにおける有酸素性エネルギー代謝のレベルとパターンを分析する追加研究を計画している。
なお、スクワットの正しい方法は以下の通りだ。
足を肩幅の広さに開き、つま先をやや外側に向けて立つ。次に、太ももが床と平行になるまでゆっくりと腰を落とす。
その際、腰と背中をまっすぐに保ち、上半身のバランスを維持して腰への負担を防ぐことが重要だ。
そして、かかとで床を押し、太ももの筋肉を使ってもとの姿勢に戻る。この動作を繰り返し行う。