中国のある男性が娘に勉強を教えている最中に、ストレスで倒れたというニュースが報じられた。
先月、中国メディア「163ニュース」は、河南省南陽市在住のAさんが娘に読み方を教えている最中に突然倒れたと報じた。
Aさんの妻は「夫は娘の勉強をよく手伝っていた」と述べ、「娘が単語を正しく発音できないたびに夫が怒っていた」と語った。さらに「夫は怒り続けていたが、突然体を震わせて倒れた」と付け加えた。妻は急いでAさんを病院に搬送し、病院ではAさんが「ブレインフォグ」の状態であると診断された。医師団はAさんの心拍数が異常に速く、脳の神経の炎症が過度のストレスと怒りによって引き起こされたと説明した。
現在、Aさんは入院中である。
ブレインフォグは、脳が曇ったような状態で、集中力が低下し混乱を感じる症状だ。脳にはミクログリアと呼ばれる細胞が存在し、この細胞は不健康または異常な脳神経細胞を除去する役割を担う。
過度のストレスにより脳への酸素供給が不足すると、ミクログリア細胞に障害が生じる可能性がある。この障害が発生すると、正常な脳神経細胞が破壊され、脳の炎症を引き起こし、ブレインフォグの症状が現れる。
貧血や甲状腺機能低下症、抗うつ薬や抗ヒスタミン薬を服用している人もブレインフォグの症状が現れるリスクが高くなる。ブレインフォグの原因は多岐にわたるため、すぐに解決することは困難だ。そのため、症状が現れた場合は直ちに医療専門家の診察を受けることが推奨される。ブレインフォグの症状には、集中力の低下、記憶力の低下、疲労感、眠気、精神的な不安定などがある。また、脳に十分な酸素が供給されないと、頭蓋内圧が上昇し、偏頭痛、鼻詰まり、睡眠障害、耳鳴り、視力低下などの症状が現れることもある。重症の場合、脳の血液循環障害が発生し、脳血管疾患や認知症につながる恐れがある。
ブレインフォグを改善するためには、健康的な生活習慣を維持することが重要だ。良質な睡眠習慣を保ち、週に少なくとも150分の中強度の運動を行い、ストレス管理を心がけ、喫煙や飲酒を避け、最低7時間の睡眠を確保することが推奨される。
食生活の管理も重要だ。体内の炎症を引き起こし、血糖値の変動が大きい食事は避けるべきだ。油っこい揚げ物、加工食品、糖分の多い食品がこれに該当する。代わりに、オメガ3脂肪酸、野菜、果物、タンパク質の摂取を増やすことが推奨される。脳は脂肪とタンパク質で構成されているため、これらの栄養素が必要不可欠だ。オメガ3脂肪酸は脂肪の多い魚、ナッツ類、種子類に豊富に含まれている。