寒い季節でも体が熱くなったり、大量の汗をかくことがある。これらの症状は単なる不快感ではなく、重大な健康問題の兆候である可能性があるため、注意が必要だ。他の人よりも汗を多くかく5つの理由を探ってみよう。
1. 心臓疾患
心臓疾患は過度の発汗や体熱が原因の一つだ。胸痛、動悸、呼吸困難、めまいを伴う場合は特に警戒が必要だ。
心血管系のストレスは自律神経系を刺激し、アドレナリン分泌を増加させる。これにより体温上昇と発汗が引き起こされる可能性があり、心筋梗塞、心不全、高血圧に発展する恐れもある。心不全患者の中には、典型的な心臓発作の症状ではなく、過度の発汗を経験する例も報告されている。そのため、高血圧、糖尿病、喫煙などの心臓病のリスク因子がある人が、原因不明の発汗や胸痛、呼吸困難を感じた場合は、速やかに専門医の診察を受けるべきだ。
2. 甲状腺機能亢進症
甲状腺機能亢進症は、特に暑さに弱い人に現れることがある。甲状腺は代謝を調節する器官で、過剰に活性化すると体のエネルギー消費が急激に増加し、体温が上昇して大量の汗が出る。また、心拍数の増加、不整脈、血圧上昇、原因不明の体重減少などの症状も伴う。幸いにも、甲状腺機能亢進症は薬物療法や手術で治療可能だ。
3. 薬の影響
一部の薬剤は過度の発汗を引き起こす可能性がある。風邪薬、勃起不全治療薬(ED治療薬)、抗うつ薬などが代表例だ。これらの薬は心拍数を上げたり、血管を拡張させたりして体温を上昇させる。服薬中に多量の発汗がある場合は、医師に相談し、他の薬に変更するのも一案だ。
4. 一部のがん
夜間に大量の汗をかく場合、まれにがんの兆候である可能性がある。リンパ腫、白血病、腎臓がん、甲状腺がんなどが原因で発汗を引き起こすことがある。夜間に発汗が頻繁に起こり、体重減少や発熱などの症状を伴う場合は、医療機関での検査が必要だ。
5. 糖尿病
糖尿病患者は低血糖により発汗することがある。血糖値が低下すると体はストレス状態となり、その結果、汗腺が過剰に活性化される。低血糖状態を放置すると発作や意識喪失を引き起こす可能性があるため、このような症状が頻繁に現れる場合は必ず医師の診察を受けるべきだ。