皮膚がんは様々な要因で発生するが、特に長時間の紫外線曝露が主な原因として知られている。紫外線は皮膚細胞を損傷させ、がん発生のリスクを高める。冬季は紫外線の直接曝露に加え、雪や氷による反射で紫外線量が増加するため、屋外活動時には特別な注意が必要だ。
韓国の高麗大学安岩病院皮膚科の徐守弘教授は先月28日、「顔や首など、日光に曝されやすい部位に気になる色素斑や、触るとざらつきがある発赤が見られる場合、専門医の診察を受けるべきだ」とし、「普段から紫外線を浴びる機会が多い人は、日焼け止めを定期的に使用し、紫外線によるダメージを予防する必要がある」とアドバイスした。
代表的な皮膚がんには、扁平上皮がん、基底細胞がん、悪性黒色腫がある。この中で最も多いのが基底細胞がんで、表皮の最下層である基底細胞の異常によって発生する。主に日光曝露の多い顔に現れることが多いが、血液やリンパ節を介した転移は稀だ。ただし、周囲の組織に直接浸潤して骨にまで達することもあるため、注意が必要だ。
欧米では、基底細胞がんは透明感があり中央に潰瘍を伴うケースが一般的だが、韓国人を含むアジア系では色素斑として始まることが多い。そのため、ほくろと誤解して放置したり、適切でないレーザー治療で悪化するケースが少なくない。
皮膚がんを予防するためには、日常生活の中で紫外線曝露を減らすことが重要だ。紫外線が強い時間帯の屋外活動を控え、外出の20分前には日焼け止めをしっかり塗る習慣をつけると良い。また、日傘や帽子、長袖の服、サングラスを利用することも効果的だ。さらに、室内でのタンニングは皮膚がんの大きなリスク要因となるため、避けるべきだ。
他のがんと同様に、皮膚がんは早期発見で完治が可能だ。初期段階のがんや前がん病変である日光角化症などは、手術を必要とせず、薬物療法や凍結療法、レーザー治療で除去できる場合が多い。そのため、以下のような症状が見られた場合、すぐに皮膚科専門医に相談することが重要だ。
△サイズが6㎜以上
△非対称な形状
△境界が不明瞭
△色が均一でない
△数か月間でサイズや色が変化
△鱗屑、びらん、浸出、痂皮、潰瘍、出血の変化
△痒みや痛みの発生
治療法の一つであるモース顕微鏡手術(MMS)は、がん組織を効果的に除去しながら正常組織へのダメージを最小限に抑え、美容的な仕上がりも良いとされる。顕微鏡でがん細胞が見えなくなるまで組織を除去し続けるため、再発率が低く、完治率も非常に高い。正常組織の損傷を最小化するため、傷跡を最大限減らすことができる。