過剰に摂取すると脱毛や肝臓障害などの症状が現れる
学校や仕事で毎日疲れて忙しい現代人にとって、サプリメントは欠かせない。韓国では、10人中9人が健康食品を摂取しているという調査結果があるほど、サプリメントへの関心が高い。
しかし、「過ぎたるは猶及ばざるが如し」という言葉が示す通り、サプリメントを過剰摂取すると逆に健康に悪影響を及ぼす栄養素がある。その一つが「ビタミンA」だ。
韓国保健福祉部が発表した「2020年韓国人栄養素摂取基準」によると、韓国人が必要量を下回って摂取している栄養素はカルシウムとビタミンAだった。特にビタミンAについては、国民健康栄養調査(2013~2017年)で、国民の約75%が摂取量不足と判明した。そのため、ビタミンAのサプリメントを摂取する人が増えている。
ニンジンに多く含まれるビタミンAは、目と肌の健康に直結しており、不足すると夜盲症や眼球乾燥症、乾癬などの健康問題が生じる可能性がある。
つややかな健康的な髪、しっとりとした肌を保つにはビタミンAが不可欠だ。しかし、ビタミンAをサプリメントとして過剰に摂取すると、脱毛や頭痛など、さまざまな健康問題を引き起こす可能性がある。疾病管理庁の資料によれば、ビタミンAの過剰摂取は毒性作用をもたらすことがあるとされている。
ビタミンAは脂溶性ビタミンに分類され、過剰摂取すると蓄積されやすく、体外への排出が困難なため、毒性作用を引き起こす。その結果、疲労、嘔吐、頭痛、めまい、下痢、食欲不振、皮膚の乾燥、めまい、視力低下、眠気、倦怠感、かゆみ、脱毛、肝臓障害、出血、昏睡といった症状が現れる場合がある。
妊婦がビタミンAを過剰摂取した場合、早産や胎児の奇形を引き起こす可能性がある
特に妊婦の場合、早産や胎児の奇形を引き起こす可能性があるため注意が必要だ。これらの症状が現れた場合は、直ちに摂取を中止し、専門医に相談すべきである。
ビタミンAの1日の推奨摂取量は成人で650~800μg REとされており、医師の処方なしに1日3,000μg REを超えてはならない。