寒さが厳しくなるにつれ、運動のために室内ジムを利用する人が増える。特に、多くの人が使用するのがランニングマシン「トレッドミル」だ。トレッドミルは一見簡単な運動器具に見えるが、正しい姿勢でスピードと傾斜角を適切に調整してこそ、本来の運動効果が得られる。ここでは、トレッドミルの効果を低下させやすい3つの一般的なミスを紹介する。
手すりにつかまって走る
トレッドミルの両側にあるバーにつかまって走ると、正しい走行姿勢や歩行フォームを維持できなくなる。足に体重がかからないため、カロリー消費量も必然的に減少する。手すりなしでは走れない場合、速度を落として正しい姿勢で走ることを心がけよう。誤った姿勢が習慣化すると矯正が困難になるため、走行速度が遅くても正しい姿勢を維持する訓練が必要だ。
傾斜角0度の平地設定で走る
トレッドミルには、2つの調整可能なオプションがある。それは、速度と傾斜角だ。多くの人は速度調整には注意を払うが、傾斜角を0度のまま走る傾向がある。室内では風の抵抗や障害物といった外的要因がなく、速度調整だけでは時間対効果が低下する。傾斜を調整することで、より運動効果を高めることができる。傾斜角が高くなると、ハムストリングスに大きな負荷がかかり、臀部の筋肉発達もサポートするため、トレッドミルの傾斜を徐々に増やしていくことをおすすめする。
毎回、同じ速度・同じ時間で走る
トレッドミルを、毎回同じ速度で同じ時間だけ走るのは非効率的だ。運動時間と強度に変化をつけないと、体が一定のパターンに適応し、それ以上の体力向上が見込めなるからだ。特に減量が目標なら、よりダイナミックな走り方が求められる。屋外でのジョギングは地形の変化に富むため、ファルトレク(様々な速度と地形で走る練習法)が自然と行えるが、トレッドミルには限界がある。各自の走行目的と目標に応じて、ゆっくりとしたジョギング、全力疾走、長時間走行や短時間インターバルなど、変化をつけた走り方を取り入れる必要がある。