歳を重ねるとともに身体機能は全般的に低下する。その中でも脳は老化の影響を最も受けやすい器官である。肝臓や肺、皮膚などの他の器官は健康的な生活習慣により機能回復と再生が可能だが、ほとんどの脳細胞は再生や成長がほぼ不可能とされている。
専門家は「そのため脳年齢はその人の実年齢とほぼ同じだ」という。また、「外見を整えて若々しさを保つように、脳細胞の損傷を防ぎ、脳の老化の加速を抑える方法がある」と指摘する。これに関連し、アメリカの健康・医療メディア「ウェブMD(WebMD)」などの情報をもとに、脳と精神を若々しく保つための健康習慣を見てみよう。
笑顔を絶やさない
ストレスを受けると脳からコルチゾールというホルモンが分泌され、明晰な思考が困難になる。長期的なストレスは学習能力や記憶力の低下を招く可能性がある。脳を守る楽しい方法の一つが笑顔を絶やさないことだ。これによりコルチゾール値が下がり、脳の健康維持に寄与する可能性がある。
音楽を聴く
好きな音楽を聴くことで脳は刺激を受ける。音楽を聴くことで精神が明晰になるだけでなく、記憶力も向上し、気分も良くなる。これは脳が音の関連性や構造を理解しようと努力するためだ。
1日1回はオフィスを出る
自然に触れることで心が落ち着き、ストレス軽減につながる。屋外で過ごすことで、絶え間なく流れ込む情報や刺激から脳を解放できる。脳が休息した後は集中力が向上し、より創造的な思考や問題解決能力が高まる。
日常に変化をつける
毎日同じメニューの朝食を取り、同じ道で通勤することに問題はない。人間は習慣の動物だ。しかし、変化を加えることは脳にとって有益だ。それは、週に1回だけでも効果的である。日常の変化は新しい情報を学び、記憶する脳の能力を向上させる。新しい料理法を試したり、未知の場所を探索したりしてみよう。
新しいことに挑戦する
新しい技能やテーマを学ぶとき、脳は多くの細胞間に新たな経路を形成する。創作活動や興味を引く新しいことに挑戦してみよう。いくら難しく感じても簡単に諦めてはいけない。学ぶのが難しいほど脳には良い刺激となるからだ。
マルチタスクを避け、一つのことに集中する
脳が複数の情報を同時に処理しようとすると、すべての情報を確認しなければならなくなる。これにより情報への集中力や記憶力が低下し、タスクの切り替えがより困難になる。脳に余裕を持たせ、一度に一つのことに専念することが大切だ。
定期的な運動を心がける
運動は身体だけでなく脳にも良い影響を与える。運動は推論能力と思考力を鋭敏に保つ。脳への血流を増加させ、脳を保護する特定の化学物質の分泌を促進するためだ。2日に1回、最低30分の運動を心がけよう。
脳に良い食事を心がける
脳を保護するのに役立つ食品がある。果物、野菜、豆類、魚、良質な脂肪などだ。お茶やコーヒーを1杯飲むことも脳を活性化させるのに役立つと言われている。一方で、加工食品は避けるべきだ。