季節の変わり目は空気が乾燥しやすく、それに伴い鼻くそが増えることがある。見た目が気になるだけでなく、異物感で不快感を覚えることもあるため、適切なケアが必要だ。

鼻くそを減らすには、鼻粘膜の乾燥を防ぐことがカギとなる。最も手軽な方法は、ワセリンやパラフィンを含む軟膏を薄く塗ること。手を清潔にした後、綿棒にワセリンをつけて鼻孔の内側に塗り、指で鼻翼を軽く押さえることでワセリンが自然に広がる。特に鼻くそができやすい鼻中隔(鼻孔の仕切り部分)に塗ると、より効果的だ。
室内環境を整えることも重要だ。加湿器を使って室内の湿度を40~60%に保ち、一日中しっかり水分補給することで、鼻粘膜の乾燥を防げる。ぬるめのシャワーを浴びながら蒸気で鼻を潤すのも効果的な方法だ。
イ・ジヒャン薬剤師は「鼻くそが多くできるのは、体液が不足しているサインかもしれない」と指摘する。「気管支では1日約1ℓの気管支液が分泌され、粘膜を潤す役割を果たしている。この気管支液は細胞間質液から作られるため、体液をしっかり補うことが重要だ」と説明した。
また、「体液を補うためには、適度に汁物を取り入れた食事を心がけるといい」とし、「一方で、アルコール、コーラ、緑茶など利尿作用のある飲み物は、水分を排出しすぎる恐れがあるため注意が必要だ」とアドバイスした。

鼻くその色は健康状態を反映することもあるため、注意深く観察することが大切だ。一般的に、鼻くそは白色や淡い黄色をしているが、緑色や茶色の場合、感染性鼻炎や萎縮性鼻炎の可能性がある。
特に萎縮性鼻炎は、鼻粘膜が乾燥して萎縮する病気で、ビタミンAや鉄分の不足、加齢、外部刺激などが原因となることがある。この場合、鼻水がほとんど出ないのに悪臭を伴ったり、緑色の乾いた鼻くそが慢性的に発生したりするのが特徴だ。症状を軽減するには、温かい生理食塩水で鼻を洗浄し、ビタミンAや鉄分をしっかり摂取することが効果的とされている。