ダイエット中は間食も科学的に考慮して食べるべき
イギリスのキングス・カレッジ・ロンドンの研究チームが間食の摂取時間と健康の関係性について調査した結果、午後6時前にバランスの取れた間食を食べることが代謝と心臓の健康に好影響を与えることが判明した。この研究は平均年齢46歳の成人1001人を対象に実施され、間食を食べるタイミングとそのクオリティが代謝に及ぼす影響を分析することに焦点をあてている。
調査によると、参加者の95%が1日平均2.28回の間食を食べており、これは総エネルギー摂取量の約22%を占める。研究チームは参加者が間食を食べる時間に応じて朝、午後、夕方のグループと、ほとんど間食を食べないグループに分類した。分析の結果、夕方に間食を食べる人は、そうでない人と比べてHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)値が平均5.54%高く、食後血糖値も約147mg/dL高いことが明らかになった。

研究チームは、夜遅い時間に食べる間食が健康に及ぼす悪影響を指摘し、時間が経つにつれて間食のクォリティも低下する傾向があると説明した。アメリカの栄養学者アン・ダナヒ博士は「多くの人が空腹のためではなく習慣的に夜遅く間食を食べており、主にポテトチップスやアイスクリームなどの高カロリー・高炭水化物の食品を選ぶ」と述べている。これらの間食は体重増加だけでなく血糖値の上昇をもたらす可能性があるため、注意が必要だ。
生物時計も間食摂取に重要な影響を与える。代謝は朝が最も活発で、時間とともに鈍化する傾向があるため、夜遅く間食を食べると、インスリン反応が低下し、血糖コントロールが困難にする可能性がある。そのため研究チームは、間食のクオリティが代謝健康に与える影響をさらに分析した。加工度、栄養バランス、カロリーを基準に間食のクオリティを評価した結果、ナッツや種子を含む質の高い間食を食べた人は、そうでない人と比べて血中中性脂肪と血糖値が低いことが分かった。

クオリティの高い間食は複合炭水化物、タンパク質、健康的な脂肪をバランスよく提供し、血糖を安定させるのに役立つ。そして、満腹感を長く維持し、その後の食事量を調整する効果もある。
研究チームのダナヒ博士は、健康的な間食として「ナッツバターを添えたりんご、ベリー類とナッツを加えたギリシャヨーグルト、ニンジンとフムスを添えた全粒粉クラッカー」などを推奨している。