最近では「容姿が良い」という言葉は褒め言葉とは言えない時代である。現代を生きるほとんどの人は健康に関心を持っており、また見た目の管理を怠らない。そのために多くの人が食事管理や運動をし、太らないように体を管理している。断続的断食は、数多くのセレブがボディメイクの秘訣として紹介した方法であり、まさに最も有名と言っても過言ではないような食事法だ。では、断続的断食とはいったいどのような食事法で、どのような原理で行われるものなのか、詳しく解説していこう。
断続的断食とは？
断続的断食とは、食事と断食を定期的に繰り返す食事療法の一種である。一定レベル以上の空腹時間を維持し、食生活を人為的に調整するのだ。空腹時間と食事時間の割合は人によって異なるが、最も主に行なわれているのが「1日1食」と「16時間空腹」という方法である。基本的にはこれらの方法をベースに、人それぞれ様々なプログラムで断続的断食を試みている。
理論
断続的断食が特にダイエットに効果的であるといわれている最大の理由としては主に「インスリンの正常化」が挙げられる。体内には炭水化物を摂取しなくても基本的にある程度の血糖値が維持されるものだが、炭水化物をたくさん摂取したり、糖質を頻繁に摂取すると血糖値が高くなる。高血糖状態でインスリンが数値の正常化を行なえないとインスリン抵抗性が生じ、余剰血糖が体脂肪に変換され、脂肪の分解も難しくなる。断続的断食は、インスリン感受性が高い状態に戻す食事療法である。
一般に広まったのは
韓国で断続的断食が本格的に知られるようになる前にも、同じ仕組みの「1日1食」をする人は多かった。韓国で断続的断食が有名になり始めたのは、SBSのドキュメンタリー番組「食事の反乱」を通じてである。韓国だけでなく断続的断食は世界的に知られているが、これはイギリスの放送局であるBBCで放送されたドキュメンタリーによるものだった。SBSが断続的断食に注目したきっかけもBBCのドキュメンタリーだったと言われている。
断続的断食の種類
断続的断食の中でも23:1断食である1日1食、そして16:8断食である1日2食の2つのプログラムが最も有名である。23:1断食は23時間を空腹状態に保ち、1日1時間の間に1食だけ食べる方式だ。この食事法では、一日のうち好きな時間帯にのみ食事をすることになる。16:8断食は、通常の食事時間と量はそのままで、朝食または夕食を食べずに16時間空腹を保つ方法である。
暴食は禁止
基本的に空腹時間を長く保つので、断続的断食を実施する人は食事時に暴飲暴食をしやすい。断食時間にできるだけ空腹を感じないため、当然の結果だと考えられる。しかし、暴飲暴食をすると私たちの胎内のインスリンは急速に増加することになり、自然と断続的断食の効率も低下するのだ。最も良いのは、断続的断食と一緒に炭水化物を減らし、タンパク質の摂取量を増やすという食事管理法を同時に行なうことである。
断食時間には食事禁止
当然だが、断食とは食べ物を食べないことだ。断続的断食が「食事」をしないことだと解釈し、おやつで食事に準ずるほどお腹を満たす場合も多い。しかし、これは断食とは言えない行為だ。断食時間には食べ物を摂取せず、水だけを飲むことをお勧めする。水分が必要なときに水の代わりに炭酸飲料などを飲むことも多いが、カロリーの高い飲み物も断食時間には摂取してはいけない。
運動を取り入れることで効果アップ
断続的断食の効果をしっかりと得るためには、断食時間に体内の炭水化物ベースのエネルギー源を全て消費しなければならない。体が一定時間空腹状態になると脂肪を燃焼するため、特にダイエットを行なう人にとっては効果が期待できるだろう。しかし、これにより筋肉量も必然的に減少してしまうため、運動を通じて筋肉損失量を減らすことが必要となる。筋損失の最小化には、食後に高強度の無酸素運動が最も効果的だ。
ノンカロリーの水分を頻繁に摂取する
水分が不足してしまう可能性があるため、空腹時でも継続的に水を飲むことがお勧めである。水以外の飲み物を飲む場合には、カロリーのないものを飲むと良い。コーヒーを飲むのなら、砂糖、牛乳などの添加物が入っていないものがお勧めである。水以外の飲み物でもカロリーがゼロであるのなら他の飲み物を飲んでも良いのかどうかについては、研究者によって意見が分かれる。しかし、どちらにせよカロリーを摂取する可能性のある飲み物、つまり砂糖の入った飲み物などは避けたほうが良いというのが共通した意見だ。
断続的断食のメリット
断続的断食を多くの人が行う理由の一つは、難易度が比較的低いからである。食事量を極端に減らす形ではなく、食べる時は食べ過ぎない程度に普段摂取する量を食べることができるからだ。断続的断食の始まりはカロリー制限を実践するための方便だったが、今では寿命延長、糖尿病予防、癌予防、認知症予防、心血管疾患予防などに効果があるといわれている。空腹が胃に負担をかけるのではないかと思われがちだが、意外と胃潰瘍の症状回復に役立つという意見もあるのだ。
受け入れるべきデメリット
空腹時間が長く続き、無気力な時間が長引くことが辛いと訴える人も多い。成長期の子供、青少年、妊婦、糖尿病患者、摂食障害を患っている人には悪影響を与える可能性がある。また、何よりも筋肉の成長において、断続的断食はポジティブな効果を期待しにくいと言われているのだ。筋肉を育てることを目標としている人は、断続的断食よりタンパク質を少しずつ、頻繁に食べる方が良いのかもしれない。
文チェ・ドクス press@daily.co.kr
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