睡眠における最適温度は16~18℃
涼しい環境が熟睡を促す
熟睡を促す意外な秘訣についての情報が明らかとなった。
それはまさに、最適な「寝室の温度」に関する内容である。
以前ウォールストリートジャーナルは、周囲の温度と睡眠の関係性についての研究結果を発表した。結論から言うと、熟睡を促す最適な睡眠温度は16~18℃であるという内容だ。
関連研究によると、眠りにつくには肌の体温ではなく深部体温、つまり脳と内臓がある体内の体温を2~3℉(0.95~1.43℃)程度下げる必要があるという。深部体温が高すぎると、脳が起きている状態から睡眠状態へと容易に移行できないというのだ。
また、寝室の温度が高くなると睡眠中に汗をたくさんかくようになり、脱水現象によって電解質と栄養状態のバランスが崩れ、睡眠中に頻繁に目が覚めてしまうという。
ただし、例外的なケースもある。体温が正常より低い低体温症の患者や甲状腺機能低下症の患者、がん患者などは室温を少し高めに設定した方が安眠に良いのだ。
涼しい寝床を簡単に作ることのできる方法とは、以下の通りである。
まず、昼間もカーテンを閉め、部屋の中に日光が入らないようにする。晴れた昼間に日光が寝室を照らすと、輻射熱により部屋の温度が上がるからだ。
寝る前にシャワーを浴びる際は、冷水ではなくぬるま湯で体温を下げると良いだろう。冷水でシャワーを浴びると、かえって体温が上がってしまう可能性があるため注意が必要なのだ。
寝る時は枕元に冷たい水1杯を置いて寝るのも良い。寝汗をたくさんかき、脱水症状になってしまうのを防ぎ、暑くて目が覚めた時に体温を素早く下げることができるからだ。
さらに、人の体は寝ている間に手足を通じて体内の熱を排出するため、手足に熱が多い場合は布団の外に出して寝ると安眠に効果的だという。