環境や地域社会全般に貢献する持続可能な実践は、ホテル業界でも話題になっている。一部のホテルではさらにもう一歩踏み込んだ段階にもある。
モルディブのサンゴ礁保護から地域社会の若者を手助けするホテルまで、注目すべき世界のラグジュアリーホテルトップ3を紹介しよう。
アナンタラ・キハバー・モルディブ・ヴィラズ モルディブ
アナンタラ・キハバー・モルディブ・ヴィラズは、ユネスコ指定生物圏保護区であり、世界最大のマンタの集団生息地であるバア環礁の中心部に位置している。当リゾートはこの地理的環境を認識し、脆弱な環境を保護する役割を重要視しているという。
過去2年間、アナンタラ・キハバー・モルディブ・ヴィラズは有名な海洋生物学者と共に本を執筆することに専念してきた。2023年9月に出版された「Wonders of Kihavah」では、周辺の海洋生物の素晴らしさだけでなく、特に地球温暖化の時代に脆弱なサンゴ礁を保護することの緊急性を強調している。
アニ・プライベート・リゾート スリランカ
ANI・スリランカ・プライベート・リゾート
スリランカの南海岸に位置しているANI・スリランカ・プライベート・リゾートは、インド洋のパノラマビューと緑豊かなジャングルに囲まれている。水田と広大な茶畑がある同じ敷地内に、6つの建物からなるキャンパス「ANI・アート・アカデミー・スリランカ」がある。
創設者たちは、世界中の他のANIリゾートと同様に、学生に絵を教える美術プログラムを実施している。その結果、多くの学生がプロのイラストレーターになったという。
シックス・センシズ・ドウロ・バレー ポルトガル
シックス・センシズ・ドウロ・バレー、ポルトガル
シックス・センシズ初のヨーロッパリゾートである「シックス・センシズ・ドウロ・バレー」は、ポルトガルのポルトでワインと共に休息できる場所として知られている。世界的なワインの産地であるため、ここでポルトガルワインのボトルは欠かせない。
リゾートでウールとポルトガルの粘土で作られたミニチュアロバの人形を見かけたら購入すると良いだろう。販売収益の50%は、在来種のミランダロバを保護する「ロバ保護協会(APEGA)」を支援するために使われるのだ。ミランダロバは地元固有のロバで、20年前に絶滅の危機に瀕していた。APEGAの努力により、ポルトガルのミランダロバの個体数は約1500頭まで増加したという。