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2024年12月23日月曜日
ホームライフスタイル「私が間違ってるのかな?」と思わせる「心理的虐待」とは?

「私が間違ってるのかな?」と思わせる「心理的虐待」とは?

「ガスライティング」という言葉を一度は聞いたことがあるだろう。以前はあまり聞き慣れない言葉だったが、最近では映画やドラマの題材に使われていたようなことが現実でも起こりうることだといわれるほど、よく耳にする言葉となった。知らず知らずのうちにガスライティングをされていないか、その判断基準を知り、ガスライティングから抜け出す方法を調べてみよう。

ガスライティングとは?

ガスライティングとは、他人の心理や状況を巧妙に操り、被害者に自信の認識を疑うよう仕向けることで、加害者は支配力を強化させる行為のことを意味する。主に家庭や学校、恋人など密接または親密な関係において行われることが多く、非対等的な権力で人をコントロールし、抑圧しようとする際に行われるという。

言葉の由来は?

「ガスライティング」は「ガス燈」という映画から始まった。映画「ガス燈」は、夫が家をわざと暗くしておき、妻が尋ねるたびに言い逃れをしては妻の判断力を鈍らせるのだ。妻は自身を疑うようになり、夫への依存度がますます高くなってしまう。主人公の夫は妻の財産を狙って結婚し、妻の心理を操るために仕組んだことなのだ。この作品をもとにアメリカの心理療法士が「ガス燈効果」という用語を作ったといわれている。

自信を疑うように仕向けるガスライティング

ガスライティングの加害者は、被害者の記憶に対し継続的に反論したり、被害者の過ちを誇張するような歪んだ態度を通じて被害者が自ら疑うよう仕向ける。また、被害者の要求や感情を軽視したり、実際に起こったことを忘れたふりをしたり否定するなどの行為を続ける。ガスライティングは多くの部分でコントロールし、抑圧しようとする際に行われ、被害者は加害者の言葉に従うようになり、加害者の考えにますます同調する反応を見せるようになるのだ。

支配力と権力に対する欲求

通常、加害者は権力を得て支配力を維持するためにガスライティングを行なう。ガスライティングの加害者は被害者の自尊心と判断能力を失わせ、この過程で社会的に孤立し精神力が弱くなってしまった被害者は加害者にさらに依存するようになる。特に加害者は被害者のためという名目でガスライティングを行うため、被害者のほとんどは自分がガスライティングを受けているという事実を認識できないのだ。

加害者VS被害者の特徴

ガスライティングを行なう「ガスライター」は、自分に対する信念が強く、自己中心的で相手の感情などには興味がない。またナルシズムな傾向が強く、攻撃性を合理化する面をもっている。この反面、ガスライティングを受ける人は自尊心が非常に低く、簡単に相手を信じてしまったり依存的な傾向が強いのだ。問題を自分で解決せずに回避してしまうことが多く、人生の目標や信念がはっきりしていないタイプが多い。

嘘や指摘、非難を繰り返す

ガスライターは習慣的に嘘をつき、万が一嘘がバレても堂々とその事実を否定する。それを逆に攻撃の機会だと考えては相手を攻撃し、被害者をおかしな人間へと作り上げてしまうこともあるという。また常に相手のルックスや話し方、行動などを指摘し、相手の自尊心を踏みにじったり、相手を精神的に追い込むのが特徴といわれている。

平常心を保つ

ガスライティングを受けている場合は、偽りと真実を区別し、相手との会話が押し問答型であるのなら避けるべきである。自分で解決することが最も重要であり、自尊心を育てることもとても重要だ。また、一度でも自分がガスライティングの被害者であることを自覚できるのであれば、いくらでもガスライティングから抜け出すことは可能である。

恋人同士でガスライティングを受けているのなら?

恋人同士のガスライティングは、非常に親密な関係において、一方のパートナーがもう一方のパートナーに権力を行使し、支配権を手に取り感情的なダメージを与えるために利用するという微妙な心理的操作戦術または感情的な虐待である。ガスライティングを受けた場合は、すぐにそれを認識し、恋人や配偶者に自分の境界線を明確に伝えることが重要だ。また激しい議論をするのではなく、冷静に不一致な部分を指摘し、相手の主張に反論する証拠を提供すると良いだろう。相手が望む感情的な反応を見せないことが重要である。

専門家へ相談

ガスライティングが続き精神的健康に影響を与えている場合には、専門家による治療を受けることも効果的である。カウンセラーやセラピスト、またはメンタルヘルスの専門家が客観的な見解を示し、ガイダンスを提供してくれるため、感情をコントロールするのに役立つだろう。

ガスライティングの自己診断テスト

今、ガスライティングを受けているかどうかを知るためにはどうすればいいのだろうか?相手の顔色を伺う場合、話す前に躊躇してしまう場合、自分が役に立たない人間だと思っている場合、特に悪いことをしたわけでもないのに謝ることが多く自信がない場合、自分がセンシティブなのかよく疑ってしまう場合、相手に謝るのが嫌で隠れたことがある場合、相手に会って落ち込んだことがある場合などは、ガスライティングの被害を受けている可能性があるため、考え直してみる必要があるといえる。

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