①エミレーツ航空の便利なチェックインシステム
ドバイ国際空港では、生体認証と顔認証システムを提供する予定だという。今年からエミレーツ航空を利用する乗客は、生体・顔認証システムを通じて迅速な手続きを済ませることができるのだ。エミレーツ航空はアラブ首長国連邦の航空会社であり、ドバイ国際空港をハブ空港として利用している。
ドバイ国際空港では、顔認識と虹彩認識を組み合わせた最新の生体認証技術を活用していて、乗客は空港を歩く過程でチェックイン、入国手続きを行なうことができる。つまり、スマートゲートですべての搭乗手続きを完了することができるのだ。
パスポートや搭乗券を利用する代わりに、生体認証で代用するのである。
生体認証システムを利用するためには、ドバイ国際空港に到着後、エミレーツ航空のチェックイン時にシステム登録をする。エミレーツ航空のすべての乗客の顔と虹彩認識が生体認証システムに登録されると、乗客は顔認識だけでスマートゲートを通過することができるのだ。乗客は顔をスキャンし、カメラの緑色の点を覗き込むだけで完了するのだという。
搭乗ゲートでも同じ方法で通過することができる。生体認証システムに登録している場合、ドバイに来るたびにエミレーツ航空第3ターミナルコンコースBにある生体認証スコットゾーンを利用できるのだ。
乗客はここでチェックインした後、入国審査を済まし、空港ラウンジに出入りすることができる。一部の搭乗口では、顔認証だけでフライトに搭乗することができ、便利な旅行を実現させてくれるのだ。これらの搭乗口はさらに拡大される予定だという。
②ドバイの生体認証システム
ドバイ国際空港は以前、生体認証技術の導入を発表した。昨年9月、ドバイ居住・外務省(GDRFA)副局長のオビッド・ムハール・ビン・スルールは「このシステムは11月に準備が整うだろう」と述べた。彼は「簡単でスムーズな旅行を実現させるために、電子ゲートをスマートゲートに置き換える」と説明した。
ドバイ国際空港は2017年、顔認識セキュリティチェックポイントの開発のために80台のカメラを設置した。このプロジェクトは、エミレーツ航空とドバイ空港がパートナーシップを組んで開発していると明らかにした。ドバイ国際空港は訪問者の増加に伴い、生体認証技術を導入した。
毎年2億2,400万人以上の人がドバイ国際空港を訪れるのだが、今後多くの訪問者がドバイ国際空港を便利に利用できるようになるだろう。
しかし、便利なシステムが必ずしも良いとは限らない。ドバイでは、公共交通機関に顔認識システムを導入したことで物議を醸したことがあるのだ。セキュリティを強化するために顔認識システムを導入したのだが、個人のプライバシーを侵害するという意見が出されたのである。
ドバイ交通安全省は「この技術は犯罪を予防し、指名手配者を見つけるためのシステムであり、その効果は証明されている」といい、公共交通分野の高度な安全性のために導入するものであると説明した。
昨年10月には、ドバイの地下鉄やトラム、バス、タクシー、海上交通機関における料金の支払いが顔認識によって可能になると発表した。このシステムは、ユーザーを登録し、身元を確認することで動作するという。カメラで認識した顔を分析後、その写真と一致するバイオデータに変換するのである。
その後、公共交通機関の料金を口座から引き落とすという方法だ。
顔認識システムはさらに進化しているが、プライバシーの侵害を懸念する声も高まっている。個人に対する人権侵害につながる可能性があるという意見がほとんどだという。
③ シンガポール空港でも利用可能
シンガポール・チャンギ空港は2024年から最先端の生体認証技術を導入すると発表した。現在、チャンギ空港は出入国審査で生体認証及び顔認証技術を一部使用しているという。搭乗客はパスポートを提示せずに荷物のお預けから出入国審査、搭乗など全過程において便利に利用することができるようになっている。
シンガポール通信大臣のジョセフィン・テオは「2024年前半から、手荷物のお預け・入国審査・搭乗まで、出国プロセスの様々な段階で生体認証技術が使用されるだろう」といい、「乗客が旅行書類を繰り返し提示する必要がなくなり、より便利になる」と述べた。
シンガポール・チャンギ空港は、生体認証技術を導入し、旅客のスムーズな搭乗を可能にする方針を明らかにした。シンガポール・チャンギ空港は世界最高の空港として数多くの訪問者が訪れる場所で、利用客が増加しているという。それにより処理速度を上げるためにこのような決定をしたのだ。
一方で、個人情報の流出や技術的な不具合による混乱などを懸念する声も出ている。これに対し政府はサイバーセキュリティを徹底し、障害などに備えると述べている。