①イタリアの「幽霊の島」
イタリアのヴェネツィア近郊に位置する「ポヴェーリア島(Poveglia)」は「幽霊の島」と知られている。
かつて、ポヴェーリア島はペストがイタリア全土に広がった時代に、感染者の隔離地域とされていた。
ここで感染者が焼却されたと伝えられており、16万人の人々がこの場所で命を失ったのである。
1900年代には精神医療施設が建設された。
当時、施設内で全身が腐敗した姿で泣き叫ぶ幽霊が出没するという噂が広がった。
施設長が突然亡くなるなど、不審な出来事が相次いで発生したのである。
最終的に、住民たちは島を離れ、1968年以降は一時的に農業用地としてのみ使用されていた。
現在、島のすべての施設は利用停止の状態だ。
ポヴェーリア島は長い間、患者たちだけが居住していたが、現在ではイタリア政府も関与しない状態で、一般旅行者の訪問は禁止されているという。
②有人島でありながら訪れることのできない場所
ハワイには一般人が訪れることができない島がある。
それは、ハワイ諸島を構成する7つの有人島の中で最も西にある「ニイハウ島(Ni ihau Island)」である。
2020年時点で、84人の住民が暮らしているとされている。
1846年、エリザベス・シンクレアはハワイ王国から10,000ドルで全土地を購入した。
現在、ニイハウ島の所有者は、エリザベス・シンクレアの娘の子孫であるロビンソン家である。
また、小さな軍事基地も存在する。
ニイハウ島を訪れるにはロビンソン家の許可が必要である。
この島は訪れることが難しく、「禁断の島(Forbidden Island)」と呼ばれている。
今も汚染されていない自然をそのままの姿で守り続けているのだ。
③訪れること自体が脅威となる
スコットランドの「グルイナード島(Gruinard Island)」は、地球上で最も危険な島として知られている。
1942年、イギリスはスコットランド沿岸のグルイナード島で、羊に対して生化学兵器である炭疽菌の実験を行なった。
この実験はドイツに対する炭疽菌攻撃を準備するためのものであった。
イギリス政府は、炭疽菌実験中に島が汚染されていることに気づいた。
その結果、グリュナール島は1980年代には世界で最も汚染された場所として知られ始めたという。
そして、イギリス政府は1986年から本格的な島の浄化作業を開始した。
280トンのホルムアルデヒドを2,000トンの海水で希釈し、それを島全体に散布するとともに、島の土壌の表面を削り取った土を廃棄処分したそうだ。
当時、イギリス国防次官のマイケル・ニューバートはグルイナード島を訪れ、島の安全性を強調した。
しかし、専門家たちは依然として炭疽菌の胞子が島に残っていると推定している。
土の奥深くに炭疽菌が残っているという理由から、何百年が経っても人が住むには安全ではないという見解が示されているのだ。
ブラジルの「ケイマーダ・グランデ島(Ilha da Queimada Grande)」は、サンパウロ沖に位置する島である。
ここは人が住んでいない無人島で、4,000匹以上の毒蛇が生息しており、毒蛇だらけの島として知られている。
この島に生息している毒蛇はゴールデン・ランスヘッドと呼ばれ、世界で唯一ケイマーダ・グランデ島に生息しているといわれている。
このヘビは、噛まれると人の皮膚が溶けるほどの強力な毒性を持っている。
また、このヘビの毒は一般的なヘビの毒の5~6倍もの致命的だという。
ケイマーダ・グランデ島にヘビが生息している理由としては、過去に海賊が宝物を隠すためにヘビを放したという伝承がある。
しかし、ゴールデン・ランスヘッドがこの島にしか生息していないと知られているため、信憑性は低いという。
そのため、ブラジル政府は島を閉鎖することを決定した。
島に上陸することは許可を得た科学者に限られている。