先月22日(現地時間)、アメリカ・フロリダ州タンパの総合病院が報告したところによると、40代の男性が8ヶ月間、野菜を一切摂取せず、毎日約2.7〜4kgのチーズ、ハンバーガーパティ、バターのみ食べるという極端な食生活を続け、その結果、深刻な健康問題を引き起こした。
その食生活は非常に高脂肪であり、数週間後、男性の手のひら、足の裏、肘に黄色い線や結節が現れる症状が出た。症状が3週間続いたため、病院に訪れ受診した結果、「黄色腫」だったという。
男性は肉中心の食事で体重が減り、エネルギーが増加したと感じていたが、実際には健康状態は悪化していた。検査の結果、コレステロール値が1000mg/dLを超えており、正常なコレステロール値は200mg/dLであることが分かった。8ヶ月前はコレステロール値は210〜300mg/dLだった。
黄色腫は血液中のコレステロールが上昇することで発症する病気で、コレステロールが皮膚に蓄積され、隆起した結節を形成する。膝や肘、手足、お尻などに現れることがあり、黄色い丘疹から結節へと進行することが特徴だ。
通常、黄色腫は目の周りに現れる事が多いが、手や肘に見られる事もある。高コレステロール症や甲状腺機能低下症を患っている人はリスクが高く、放置すれば動脈硬化や心臓病、脳卒中などを引き起こす可能性がある。
黄色腫自体は命に関わるものではないが、高コレステロールが警告信号となり、治療にはコレステロール値を下げる薬物治療が必要だ。脂肪分の多い食事を控えることが推奨される。また、すでにできた結節は自然に消えることはなく、外科的処置が必要となる場合もある。
この症例はアメリカ医学会誌「JAMA Cardiology」に報告され、食事がコレステロール値に与える影響について警鐘を鳴らしている。
専門家は「極端な食事法は短期間で体重を減らすかもしれないが、長期的には重大な健康リスクをもたらす」と警告しており、この男性が高脂肪食によって黄色腫を発症した事を示唆している。