現代自動車の電気自動車バッテリー
バッテリーの脱着技術が導入され
充電時間はたったの「3分」に短縮
後を絶えない電気自動車の課題により、韓国では電気自動車充電所に関する議論が続いている。この状況の中で韓国の国土交通部は、現代自動車が完全に新しい概念の電気自動車を発表するだろうと明かした。これは、現代自動車がケーブルを直接接続して充電する従来の電気自動車形式ではなく、バッテリーを完全に交換するバッテリー脱着型電気自動車を発表することを意味する。
このようなバッテリー脱着型電気自動車の充電は、バッテリー交換ステーションで機械が自動的に車を駐車し、その車にあるバッテリーを100% 完全に充電されたバッテリーに交換する方式で行われる。これは、従来の電気自動車バッテリー充電時間が10%から80%まで短くて18分、完全充電までには約30分かかっていたものを、わずか3分に短縮する。
以前は基準が存在しなかった
今回は特例が与えられる
現代自動車のバッテリー脱着型電気自動車の話が最初に持ち出されたのは今年の2月16日であった。国土交通部がモビリティ革新委員会を立ち上げ、第一回委員会を開催し最初に決定された実証特例事業が現代自動車主催のバッテリー脱着型電気自動車製作事業である。
実際、以前にも現代自動車がバッテリー脱着型電気自動車を発表するという話があったが、その当時の技術力がどれほど優れていても、現在の自動車管理法上バッテリー脱着に関する製作基準がなかったため実現が不可能だった。これに対し、今回の委員会は現代自動車に自動車安全研究院の安全性確認を受けた後、バッテリー脱着車両の試作を行うことができる特例を与えた。これを基に現代自動車は5分以内にバッテリー交換が可能な電気自動車の製作を実証することになる。
中国のNIOはすでに実施中
事故なしで5000万回を達成した
中国の新興電気自動車メーカー「蔚来汽車(NIO)」はすでにバッテリーを脱着する電気自動車を製作し商業化している。NIOのバッテリーステーションは平らなバッテリーを上に積み上げて、駐車場の3~4台分の面積だけを必要とするように効率的に設計されている。一つのステーションには23個余りのバッテリーが保管されており、中国国内のNIOバッテリーステーションの設置数は2400か所に達しているという。NIOのジン・リホンCEOは来年までに4000か所を設置することを目標に掲げた。
NIOの発表によると、先月ステーションのバッテリー交換回数が5000万回に達したという。非常に不安と考えられていたバッテリー交換が、一件の事故もなく5000万回に達したというのは、バッテリー交換に対する安全性と現実性を示す重要な指標と言える。中国政府もまたNIOのバッテリー交換ステーションを新しいインフラとして規定し、国家主導事業として推進している。
現代自動車、実証事業を進行する
追加の規制特例を推進する予定
現代自動車は今回の規制特例を通じてバッテリー脱着車両を安全に製作する実証事業を進行する予定だと発表した。今年下半期には長距離運行が多いタクシーなど事業者を対象とした脱着式充電サービスの実証計画を具体化し、追加規制特例を推進する予定である。
国土交通部の関係者は「今回の実証により、中国、アメリカなどを中心に成長中のバッテリー交換市場に対する国内企業の技術競争力を確保できるだろう」と述べ、「長い充電時間などの短所を補い、電気自動車普及の拡大にも貢献すると期待される」と話した。
それぞれのメーカーでバッテリーのサイズ、形状、収納形式が違うから、普及にはすべての形式の統一が必要。