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2024年12月23日月曜日
ホームモビリティー平成の傑作MPV、再評価の時! ミニバンよりコンパクトなのに6人乗れる「エディックス」の真価とは

平成の傑作MPV、再評価の時! ミニバンよりコンパクトなのに6人乗れる「エディックス」の真価とは

独創的な発想のホンダMPV「エディックス」

2列シートで6人乗りを実現

ミニバン並みの室内空間を確保

引用:SGCM

5人以上の家族にとって3列シートを備えたミニバンは、もはや必需品と言える。5人家族であっても、後部座席に3人が余裕を持って乗れる車両は数少ないためだ。3列シートを搭載し6人以上乗れる大型SUVも存在するが、日本の狭い道路事情を考えると、ミニバン以外に現実的な選択肢は限られる。だが、そんな常識を覆したのが、ホンダの5ドアMPV、エディックス(Edix)である。

シビックをベースに開発されたこのモデルは、一見するとシビックとさほど変わらない印象を受ける。しかし、この車両には特筆すべき特徴がある。シートが2列のみにもかかわらず、6人が乗車できるのだ。

引用:Specialist Vehicles
引用:ホンダ

コンパクトなボディで実現

全席独立シートを採用

ホンダ・エディックスは2004年の発売以来、全長4,285mm、全幅1,795mm、全高1,610~1,635mm、ホイールベース2,680mmというコンパクトなボディサイズながら、斬新な室内設計により空間を最大限に活用。各列に3人ずつ座れる3+3シート配置を採用し、一般的な6人乗り車両の2+2+2配置とは一線を画している。

各シートは独立型で、それぞれリクライニングやスライド調整が可能。限られた車幅の中で乗員同士の干渉を抑える工夫が施され、側面衝突時のサイドエアバッグの展開にも配慮がなされている。前席3人の快適性を重視し、3つのサンバイザーを装備。ルームミラーは後方視界確保のため、やや右寄りに配置された。

引用:Auto Stock
引用:Jack’s Motor

実用性重視の内装デザイン

全席同等の居住性を実現

計器類やスイッチ類は、乗員の使い勝手を最優先に配置された。シフトレバーはセンターパネルに設置され、サイドブレーキレバーはその下に収められている。ドアパネルは室内スペースの確保のため極限まで薄く仕上げられ、その結果、運転席のパワーウィンドウスイッチは4つともダッシュボード右側に集約された形となった。1列目中央席のクッションは分割式を採用し、前部を倒せば収納ボックスとして、背もたれを倒せばアームレストとして使える実用的な設計となっている。

2列目シートも3席全てが同じ幅を確保しており、どの席でも快適性は変わらない。各席に高さ調整可能なヘッドレストを採用し、中央席のシートベルトは天井に格納式で、両サイドの席と同等の安全性を確保している。室内床面はフラットフロアとし、センタートンネルを排除することで、全席で足元の余裕を確保した。

引用:Unixmo
引用:Reddit

荷室スペースも確保

中古車市場での需要

シビックと同等の全長ながら、十分な荷物スペースも実現している。これはバックドアに独自のデザインを採用し、荷室容量を最大限確保した結果だ。2列目シートを前にスライドさせなくても、十分な荷物を積むことができる。リアガラスは急角度の部分まで一体成形され、リアワイパーもそれに合わせて湾曲した形状となっている。

エンジンラインナップは1.7L~2.4L までの各種ガソリン・ディーゼルユニットを用意。トランスミッションは5速・6速MTから4速・5速ATまでをラインナップし、四駆モデルも設定された。2009年の生産終了以降、新車での購入はできないものの、中古車市場では状態の良い個体なら20万~80万円程度で見つけることができる。独創的な室内レイアウトと実用性の高さから、現在でも根強い人気を誇る1台である。

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