トヨタの次世代「スープラ」
独自開発へ転換、BMWとの協業から脱却
期待高まる技術力の真価
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トヨタのスープラは現在5年目を迎え、これまで多くの注目を集めてきた。現行モデルがBMW Z4との共同開発だったのに対し、次世代スープラはトヨタ独自の技術で開発される可能性が高まっている点が特筆される。これにより、純粋なトヨタ製スープラの復活に期待が集まっている。
2019年、トヨタの豊田章男会長はデトロイトモーターショーで「Supra is back」と力強く宣言し、17年ぶりにスープラを復活させた。当時のスープラはBMWと共同設計したプラットフォームとエンジンを採用。しかし次世代モデルはより独自色の強い性格を持つと見られている。
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新開発エンジンを搭載
2リッター直4ターボを採用
次世代スープラは、現行モデルの直6エンジンに代わり、トヨタが新たに開発した2リッター直4ターボエンジンを搭載する見通しだ。このエンジンは2024年5月にトヨタが発表したパワーユニットで、2.4リッター直4エンジンを上回る出力と燃費効率を誇る。また、モータースポーツでの使用も視野に入れた設計となっており、高い性能が期待される。
新エンジンには、最高出力300馬力、最大トルク400Nmの基本モデルと、400馬力、最大トルク500Nmの高性能モデルが用意される見込みだ。スープラには後者の高性能エンジンが搭載される可能性が高く、カーボンニュートラル燃料への対応も検討されており、環境面でも進化が期待される。
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パラレル式ハイブリッドを採用
さらなる走りの進化へ
スープラの次世代モデルはパラレル式ハイブリッドシステムを採用する見込みだ。このシステムはエンジンと自動変速機の間にクラッチを配置し、必要に応じてモーターのみでの走行を可能にする。これにより、より効率的な走行が実現し、運転者は様々な走行モードを選択できるようになる。
ハイブリッドシステムは、性能向上にも大きく貢献すると予想される。トヨタが直接設計した車体デザインとサスペンションにより、スープラの運動性能がさらに強化されるだろう。また、10速または8速ATの搭載も検討されており、詳細な仕様は今後明らかになる予定だ。
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2027年発売へ
FRスポーツの真髄を追求
次世代スープラは2027年頃の発売が予定されており、多くのクルマファンの期待を集めている。現行モデルは100%トヨタ製ではない点で一部に物足りなさを感じさせたが、次世代モデルはトヨタの独自技術により、さらなる完成度の高いモデルになると期待されている。これは多くの自動車ファンに大きな期待をもたらすはずだ。
新生スープラは既存の魅力を超え、さらに強力な性能と効率性を誇ることが期待される。この新しいFRスポーツカーの誕生は、自動車史に新たな1ページを刻むことになるだろう。