円相場が約4ヶ月ぶりに1ドルあたり148円まで値下げした。
日本の金利引き上げとアメリカの金利引き下げに対する期待が重なり、「スーパー円安」時代が終わりつつあるためだとの分析が出ている。
1日、東京の外国為替市場で円相場は、現在148〜149円前後で取引されている。148円を下回ったのは、3月14日以来約4ヶ月ぶりである。
日本銀行は先月31日、金融政策決定会議で短期政策金利を従来の0〜0.1%から0.25%程度に引き上げた。昨年3月に17年ぶりに金利を引き上げてマイナス金利から脱却した後、4ヶ月ぶりの追加引き上げである。
また、日本銀行は国債の購入額を現在の月6兆円程度から2026年1〜3月には3兆円まで減少させるという量的引き締め方針を決めた。
植田総裁が追加金利引き上げの可能性を示唆したことも円高要因になっていると解釈される。
植田総裁は記者会見で「賃金引き上げの動きが広がり、物価の基調的上昇と好循環が続いている」と述べ、「物価の見通しが実現すれば、金利を追加で引き上げる可能性がある」と明らかにした。
また、ジェローム・パウエル米連邦準備制度（FRB）議長が同日、連邦公開市場委員会（FOMC）会議後の 記者会見で「早ければ9月の会議で利下げを議論できる」と発言したことが知られ、円・ドル相場は150円台が崩れることもあった。
米労働市場の過熱が解消される中、市場では11月または12月の会議で連続利下げが行われるとの予測も出ている。
円・ドル相場は先月上旬に異例の161円台まで急騰した後、以降は下落傾向に転じた。