ビットコインとイーサリアムが金融市場に編入され、仮想資産市場では次なる投資先がどこになるのか関心が集まっている。最も有力な候補はイーサリアムの競争相手であるソラナだが、業界ではより多様な形の融合が進むと予測されている。
■有力候補のソラナ?「長い時間が必要」
1日、仮想資産業界によると、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に続いて、3番目に現物上場投資信託(ETF)が発売される仮想資産としてソラナ(SOL)が挙げられている。
米資産運用会社のバンエックは、ソラナについてETFの前段階と解釈される上場投資債券(ETN)をヨーロッパで発売したことがある。今年6月にはアメリカにもソラナ現物ETFの上場申請書を提出した。グレースケールも閉鎖型ファンドの「グレースケール・ソラナトラスト(GSOL)」をすでに運営している。
ブロックチェーンエバンジェリストのチェ・ファイン氏は「当面はブロックチェーン技術力よりもデリバティブ金融商品としての商品の性質がETF上場の核心ポイントになる」とし、「ステーブルコインを含め、仮想資産市場の上位で安定的に流通している銘柄を中心にETF申請が増えるだろう」と伝えた。
しかし、否定的な意見も少なくない。認知度が低く、市場での検証が十分に行われていないため、時間が必要だという指摘がある。
実際、世界最大の資産運用会社ブラックロックの最高情報責任者(CIO)サマラ・コーエン氏は、最近のインタビューで「当分の間ソラナETFの発売計画はない」と述べた。彼は「ブラックロックは投資可能性を検討し、ETFで提供される基準を満たすものが何かを確認する」とし、「ビットコインとイーサリアムは確実にこれらの基準を満たしているが、他の商品には時間がかかるだろう」と指摘した。
ソラナ現物ETFを申請したバンエック(VanEck)の最高営業責任者ヤン・バンエック氏も「ソラナ現物ETFの早期発売は難しいと見ている」とし、「ソラナ現物ETFが承認され発売される可能性は明らかに高いが、それまでに長い時間が必要だ」と述べた。
米大統領選の結果によってソラナの運命が変わる可能性があるという見解もある。NH投資証券のホン・ソンウク研究員は「ソラナ現物ETFはバイデン、ハリス政権では承認が難しい」とし、「米商品先物取引委員会(CFTC)が監督する先物市場と先物ETFをすでに保有しているイーサリアムとは異なり、ソラナなどのその他のデジタル資産の場合、承認のためには新たな論理が必要になるため」と主張した。
ホン研究員は「トランプ前大統領が当選すれば、規制緩和の流れによりソラナなどその他のデジタル資産のETF承認可能性も高まるだろう」と付け加えた。
■「複数のコインを束ねてファンドに」
専門家らは様々な形で投資方向が進化すると予想している。米ETF専門アナリストのジェームス・セイファート氏は「デジタル資産専門の資産運用会社ハシデックスがクリプトインデックスETFに関するS-1(証券報告書)を提出した」と伝えた。米国証券取引委員会(SEC)がこれを承認すれば、ビットコインとイーサリアムのみをサポートしていたETFに他の資産を追加できるようになる。
韓国内の仮想資産取引所コビットのリサーチセンター、キム・ミンスンセンター長は「今後、複数の仮想資産を束ねたETFが発売されるだろう」とし、「例えば、ビットコイン80%とイーサリアム20%、ビットコイン70%にイーサリアム20%とソラナ10%などを組み合わせることができる」と述べた。
彼は続けて「グレースケールの場合、ニア、ファイルコイン、レンダー、ライブピア、ビットテンソルなどを束ねた分散型AIファンド(Decentralized AI Fund)を発売しており、こうした商品もETF転換を狙える」とした。
同センター長のチャン・ギョンピル氏も「長期的に見れば、仮想資産と伝統的な金融市場間の境界が徐々に崩れ、マクロ指標との相関関係が大きくなるだろう」とし、「より多くの資産がデジタル化され、ブロックチェーン技術が金融システムにより広く採用されるだろう」と述べた。
エバンジェリストのチェ・ファイン氏は「グローバル資産運用会社がビットコイン現物ETF販売とともに、実物資産のトークン化(RWA)などを通じてデリバティブ金融商品の販売を増やしている」としつつ、「短期間の流動性変動によりグローバル金融リスクも増加させている」と伝えた。