イスラエル軍はレバノンに拠点を置くイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」がイスラエルに向けて約30発のロケット弾を発射したと発表した。
12日(現地時間)、複数の海外メディアによると、前日ヒズボラがイスラエル北部に向けてロケット弾を発射した。
ヒズボラは声明で、攻撃に関し、ガザのパレスチナ人支援とレバノン南部へのイスラエル軍の空爆に対する報復措置だと主張している。
今回の攻撃は近隣の軍事施設を目標に行われたが、イスラエルの防空システムが作動し、ロケット弾の一部は迎撃されたことが報告されている。残りのロケット弾は近くの空き地などに落ちたとされており、発射による死傷者は報告されていないが、イスラエル北部の農村地帯では一部火災が発生したと伝えられている。
また、イスラエル国防軍はロケット発射地点に対して報復空爆を行ったという。
この日の攻撃は、先月末のイスラエルによるベイルート空爆以降、ヒズボラが報復の必要性を強く説いている状況下で行われた。
中東地域の緊張が高まる中、ヒズボラはレバノンの首都ベイルートにあった彼らの拠点も移動し、本格的な報復体制に入るのではないかと注目されている。
現地では、ヒズボラが「最悪の状況」を準備している可能性があると不安が広がっている。特に12日から13日は、イランならびに中東各地でイランが支援する武装組織のネットワーク「抵抗の枢軸」が報復を開始するのではないかと見られているユダヤ教の祝日であるユダヤ暦「アーブの月」9日にあたる。