韓国では、女子大学生の顔をヌード写真に合成した「ディープフェイク」画像が学生のグループチャットで共有されているとの報告を受け、警察が仁荷大学での事件の捜査を開始した。2020年から運営されているこのチャットルームには1,200人が参加しており、被害者の多くは仁荷大学の学生と見られている。
20日、MBCなどのメディアは、仁川警察庁サイバー犯罪捜査隊がテレグラムのグループチャット運営者であるAなどを性暴力犯罪処罰特別法違反の疑いで捜査中であると報道した。
2020年初め、彼らはテレグラムのグループチャットで、女性被害者の顔をヌード写真に合成させたディープフェイク画像を共有していたとされている。
報道によると、チャットルームでは被害者の連絡先や学生証番号などの個人情報が本人の同意なく流布されていたという。さらに、被害者の声を操作して「奴隷」や「主人」などの不適切な言葉を発するディープフェイク音声ファイルも共有されていた。これまでに30人以上の女性被害者が特定されており、その大部分は仁荷大学の在校生か卒業生である。
この事件は、昨年、被害者の一人である仁荷大学卒業生がチャットルームの存在を知ってからだ。この被害者は「チャットルームで見かけたが、本当にあなたか」などといったひどい嫌がらせを継続的に受けていたという。その後、被害者は昨年末、仁川ミチョホル警察署に被害届を出した。さらに、今年2月には仁荷大学が仁川地方警察庁に捜査を依頼した。
チャットルームの参加者は1200人に達するが、現在までに逮捕されたのは性犯罪物の流布者1人のみである。彼は、当チャットルームに流布された性犯罪物を、また他の場所にて流布したという容疑(性暴力処罰法違反)で実刑を宣告された。
チャットルームの運営者など、主犯はまだ特定されていない。
今年5月、ソウル大学卒業生のカン(31歳)は、同窓生を含む多数の女子大学生の写真を無断で使用し合成画像を作成したことが発覚し多くの非難を受けた。現在までに、ソウル大学の学生12人を含む61人が被害者として特定されており、現在、この事件に関連して4人が公判中である。