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2024年11月05日火曜日
ホームニュースパラグアイのゴメス下院議員が自宅での銃撃戦の末死亡、麻薬業界の空白を狙った計画とその影響

パラグアイのゴメス下院議員が自宅での銃撃戦の末死亡、麻薬業界の空白を狙った計画とその影響

パラグアイのゴメス下院議員、 自宅を急襲した警察との銃撃戦の末に死亡

現地メディア「空白状態となった麻薬業界を接収しようとする計画があった」

南米パラグアイで現役の下院議員が警察の麻薬取締官と銃撃戦を繰り広げた末、死亡した。

19日、パラグアイのテレビ局NPYとメディアABCコロールによると、当日の早朝、首都アスンシオンから北東におよそ450㎞離れたアマンバイ県のペドロ・フアン・カバリェロ市で、与党コロラド党(国民共和同盟・ANR)所属のゴメス(67歳/Eulalio “Lalo” Gomes)下院議員が、自宅を急襲した麻薬取締官に抵抗し、銃撃を受けて死亡した。

当時、パラグアイの警察は、家の中で銃を撃っていたゴメス議員に対して応射を行ったと現地メディアは報じた。ゴメス議員と彼の息子は、他3人と共に麻薬密売及び資金洗浄容疑で警察の捜査対象となっていたことが明らかになった。

事件当日警察は特権を持つゴメス議員ではなく、息子の身柄を確保するために作戦を実施していたとパラグアイ当局は説明した。事件現場であるペドロ・フアン・カバリェロはブラジル国境の都市である。

NPYはブラジルのメディアを引用し、「ゴメス議員は2016年に死亡した『国境の王』の地位に代わろうとする計画を持っていた」と伝えた。

『国境の王』はブラジルとパラグアイを行き来し、麻薬と中古車販売で富を築いたホルヘ・ラパートの別名である。ラパートもまたペドロ・ フアン・カバリェロで装甲車に乗って移動していたところ、武装した者たちによって200発以上の銃撃を受け、そのうち車両を貫通した16発を受けて死亡した。

今回の事件により、パラグアイの政治界と社会は蜂の巣をつついたような騒ぎとなっている。

コロラド党の代表であるオラシオ・カルテス(68)元大統領(在任期間:2013~2018年)を巡って「親オラシオ」と「反オラシオ」に分かれた与党内では、サンティアゴ・ペニャ政府の責任論を巡って激論が交わされているとメディアABCコロールは報じた。ペニャ(45)現大統領は「親オラシオ」派である。

さらに、パラグアイの金融機関「ゼタ・バンコ(Zeta Banco)」のルイス・マリア・スビサレタ(84)代表がゴメス議員の資金洗浄容疑の共犯として指名されたことにより、捜査結果に応じて波紋が広がる見込みである。

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