「昨日は(ビットコインが)6万ドル(約872万円)を超えたと言われていたが、今日は5万7000ドル(約828万円)台まで下がったそうだ。」
高まる変動性が仮想通貨投資家を悩ませている。業界でも「投資家が投機的な環境に置かれている」との懸念が出ている。
19日、韓国の仮想資産取引所アップビットによると、先週(8月12日~18日)1万2464.29から始まったアップビット・マーケット・インデックス(UBMI)は1万2355.86で終わり、0.87%の下落を記録した。
同じ期間にKOSPIは3.91%、ナスダックは5.07%上昇し回復傾向を見せたが、ビットコイン市場は依然として横ばいの動きを見せている。
価格よりも投資家を苦しめるのは「変動性」である。今月12日、5万8000ドル(約843万円)台(コインマーケットキャップ基準)で取引されていたビットコインは、13日に6万ドル(約872万円)台まで上昇したが再び後退した。
14日には6万2000ドル(約901万円)に迫ったが、16日には5万7000ドル(約828万円)線が崩れた。18日に6万ドル(約872万円)線を回復したが、同日の午後4時時点で5万8000ドル(約843万円)台で横ばいとなっている。
クリプトスレートによると、今年のビットコインの1週間のインプライドボラティリティ(IV)は昨年よりも高くなっている。今年の1月初めから2月中旬にかけてビットコイン価格が急騰した後、IVは50%近くで安定していたが、4月の半減期の際には80%を超えた。
関係者は「4月の半減期以降、変動性は一時的に低下したが、現在の変動性レベルは昨年に比べて高くなっている状況である」とし、「高い変動性レベルは投資家が投機的な環境に置かれていることを意味する」と指摘した。
実際にコイングラスの市場データによると、ビットコインが6万ドル(約872万円)を超える場合、主要取引所で7億8000万ドル(約1133億円)のショートポジションが強制的に清算されると予想されている。
一方で、ビットコインの価格が5万7000ドル(約828万円)を下回る場合、5億8200万ドル(約845億円)のロングポジションが清算される見込みである。それだけ市場の上昇に賭ける資金と下降に賭ける資金が、拮抗しているということだ。ただし、今週を過ぎると変動性は減少していく見込みである。
ビットコイン価格に大きな影響を与えるビットコインの上場投資信託(ETF)にも有意義な資金流入はなかったが、大規模な資金流出も落ち着いている様子が見受けられた。
INFクリプトラボの関係者は「ブラックロック、フィデリティ商品を中心に少しずつ資金流入があり、先週ビットコインETFの資金は純流入額で取引を終えた」と説明した。
仮想通貨オプション専門分析会社グリックスドットライブのアダム研究員は、「仮想通貨市場は依然として弱気だが、暴落リスクは減少しており、主要満期オプションでもIVが持続的に減少している」とし、「今週は重要なマクロ経済イベントが多く、各国中央銀行の発表に注目すべきである」と付け加えた。