メインメニューへスキップ(上段) メインコンテンツへスキップ メインメニューへスキップ(下段)

地球と太陽のラグランジュ点における衛星ミッションの現状、L1とL2の探査機活動

佐藤美穂 アクセス  

■「ラグランジュ点」 探査の歴史

現在、地球と太陽の間にある5つのラグランジュ点のうち、L1とL2では様々な衛星と探査機がそれぞれの任務を遂行している。NASA(アメリカ航空宇宙局)は1994年、L1に太陽風研究衛星「ウィンド(WIND)」を、1997年には宇宙エネルギー粒子研究衛星「エース(ACE)」を送った。アメリカ海洋大気庁(NOAA)は2015年に深宇宙気候観測衛星「ディスカバー(DSCOVR)」をL1に送った。

2020年に打ち上げられ月のサンプルを収集した中国の探査機「嫦娥5号(じょうが5号)」の軌道船は、月のサンプルを載せた着陸船を地球に降ろした後、様々な追加任務を遂行するため再びL1に向かった。この4機の衛星は現在も活動している「現役」である。L1より探査と開発が比較的遅れたL2には、2001年NASAが宇宙背景放射観測衛星「WMAP」を打ち上げ、初めての探査が始まった。

その後、2009年に欧州宇宙機関(ESA)が宇宙背景放射観測衛星「プランク(Planck)」と「ハーシェル」赤外線観測宇宙望遠鏡を発射した。2010年に中国が打ち上げた「嫦娥2号」は、6ヶ月間月上空で月面観測任務を完了した後、L2に進入し宇宙観測任務を遂行した。この4つの衛星は寿命を迎え、現在は「ガイア(2013年/ESA)」「スペクトルRG(2019年/ドイツ・ロシア共同)」「ジェイムズ・ウェッブ(2021年/NASA)」「ユークリッド(2023年/ESA)」など4機がここで深宇宙観測任務を遂行している。

一方、地球と月の間のラグランジュ点の開発は中国が先導している。月のラグランジュ点L2は地球から約44万km離れた場所に位置しており、中国が2019年に「嫦娥4号」を打ち上げ、月の裏側に着陸する過程でも月L2を活用して成功した。

月の公転周期と自転周期が正確に一致する特性により、月は地球に常に同じ面を見せるため、月の裏側から地球と通信することは不可能である。中国は月L2に「鵲橋(じゃっきょう)」という名前の中継衛星を送り、「嫦娥4号」の月の裏側着陸を成功させ、鵲橋は月L2に位置する世界初の通信衛星となった。中国は現在、月L2に送る鵲橋2号を計画中である。

現在、韓国の宇宙航空庁は企画研究を通じて探査機の開発計画などを決定していく方針である。韓国天文研究院は2022年にL4宇宙探査機の先行企画研究を行い、昨年は「L4太陽圏宇宙観測所の構築」などを企画した。ユン・ヨンビン宇宙航空庁長は先月5日、韓国天文研究院の前職院長たちとの会合の席で、「これまで推進してきた事業だけでなく、第4ラグランジュ点探査・小惑星探査など新しいプロジェクトに関する計画の策定を準備している」と述べた。

佐藤美穂
//= the_author_meta('email'); ?>editor@kangnamtimes.com

コメント0

300

コメント0

[IT・テック] ランキング

  • 「AIバブルに針が刺さる」オープンソース急拡大、独占前提が揺らぐ瞬間
  • 「ロシアがここまで来た?」量子コンピューター実証発表、技術競争が一段階上へ
  • 「アップル、いつまで待たせる気だ?」課題”山積み”で販売は2027年か
  • 宇宙が次のAI工場に、マスクとビッグテックが描く新インフラ競争
  • 「救命チューブはいらぬ」溺水者のもとへ飛び込むドローン登場…成人1人がつかまっても“余裕”
  • 「薄さとデザイン最優先!」“iPhone Fold”最終形が流出 “デザインのアップル”、名誉回復なるか?

こんな記事も読まれています

  • 多くが知っているはずのタイヤ空気圧、側面表示が基準にならない構造的理由
  • 「Gクラスがカブリオレ化」北欧で幌と剛性を限界検証、弱点はどこか
  • 発電機や作業機の象徴だった古いエンジン、GMが“常識破壊”でEV時代に引きずり出す
  • 「冬の朝に差が出る」ガソリンとディーゼル、暖房はどちらが有利か
  • 「住所も知らなかったが…」宿に困る中国人観光客への親切、4年後“マスク300枚”で返ってきた
  • ロシア“シャドーフリート”を初攻撃…ウクライナが地中海で踏み込んだ「禁断の一線」
  • 「AIバブルに針が刺さる」オープンソース急拡大、独占前提が揺らぐ瞬間
  • 「中国、金で勝ったつもりか」アジア最大規模”562トン”の海底金鉱発見、中国の資源誇示が止まらない

こんな記事も読まれています

  • 多くが知っているはずのタイヤ空気圧、側面表示が基準にならない構造的理由
  • 「Gクラスがカブリオレ化」北欧で幌と剛性を限界検証、弱点はどこか
  • 発電機や作業機の象徴だった古いエンジン、GMが“常識破壊”でEV時代に引きずり出す
  • 「冬の朝に差が出る」ガソリンとディーゼル、暖房はどちらが有利か
  • 「住所も知らなかったが…」宿に困る中国人観光客への親切、4年後“マスク300枚”で返ってきた
  • ロシア“シャドーフリート”を初攻撃…ウクライナが地中海で踏み込んだ「禁断の一線」
  • 「AIバブルに針が刺さる」オープンソース急拡大、独占前提が揺らぐ瞬間
  • 「中国、金で勝ったつもりか」アジア最大規模”562トン”の海底金鉱発見、中国の資源誇示が止まらない

おすすめニュース

  • 1
    「全員避難?知らんがな」炎上する家に“逆走”した女性、その理由がまさかの“犬優先”だった件

    フォトニュース 

  • 2
    「どうかドアを開けてニャ!」必死にノックする野良ネコ、家に入れてあげたくなる“事情”とは?

    フォトニュース 

  • 3
    「単なるかゆみだと思っていた」50代女性が外陰部と肛門の切除に至った診断

    健康 

  • 4
    「なぜ先に病院へ行かなかった」中国“洗濯機猫”生還動画、無責任批判が噴出

    気になる 

  • 5
    レクサスがLFA・コンセプト正式公開、完全電動で何を“捨てた”のか

    フォトニュース 

話題

  • 1
    「授乳は違法ではない」米ジョージアのレストランで授乳中の母親に退店を要求、合法行為が問題化した理由

    気になる 

  • 2
    冬になると必ず探される、後悔を減らす装備オプション

    フォトニュース 

  • 3
    「人間より礼儀正しい」里親が決まった保護犬、去る前に職員全員へ“順番に挨拶”

    フォトニュース 

  • 4
    今年の教師の称号はどこへ、米国中学校で13歳殴打事件

    気になる 

  • 5
    「雪道は危険」の常識が崩れた、EVに隠されていた切り札

    フォトニュース