米株式市場の主要3指数は、21日(現地時間)一斉に上昇した。たった一日の調整期間を終え、上昇傾向に戻ったのだ。
3月までの米国の1年間の雇用増加幅が以前の集計より81万8000人少なかったという下方修正が発表され、連邦準備制度(FRB)が連邦公開市場委員会(FOMC)の議事録で来月の利下げを予告したことが、株式市場の上昇につながった。
テスラとエヌビディアはそれぞれ0.98%の上昇で取引を終えた。
たった一日で反発
前日、調整の中で一斉に弱気を記録した主要3指数は、たった一日で反発に成功した。テクノロジー株中心のナスダックは、前日比102.05ポイント(0.57%)上昇し、1万7918.99で取引を終え、主要3指数の中で最も大きな上昇を見せた。1万8000の回復も目前に迫っている。
市場を広く反映するスタンダード&プアーズ(S&P)500は、23.73ポイント(0.42%)上昇し、5620.85で取引を終えた。
大型優良株30銘柄で構成されるダウ・ジョーンズ工業平均は、55.52ポイント(0.14%)上昇し、4万890.49で取引を終えた。
同日は最近苦戦していた中小型株が顕著な上昇を記録した。
中小企業2000社で構成されるラッセル2000は、28.37ポイント(1.32%)上昇し、2170.56に達した。
「ウォール街の恐怖指数」と呼ばれるシカゴオプション取引所(CBOE)変動性指数(VIX)は、上昇幅は大きくないものの16ポイントを超えた。0.39ポイント(2.46%)上昇し、16.27を記録した。
エヌビディア・テスラ、各々1%上昇
エヌビディアは前日2.1%の下落を乗り越え、1日で反発した。1.25ドル(0.98%/約182円)上昇し、128.50ドル(約1万8700円)で取引を終えた。
エヌビディアは28日の取引終了後に四半期の業績発表で堅実な業績が再確認されるとの期待感がエヌビディアの買いを促進した。
アナリストはエヌビディアが昨年7月に締めた2025会計年度第2四半期に286億5000万ドル(約4兆1740億円)の売上、1株当たり0.64ドル(約94円)の純利益を記録したと推定している。
テスラも2.17ドル(0.98%/約316円)上昇し、223.27ドル(約3万2500円)で取引を終えた。
他のM7ビッグテック銘柄はまちまちだった。
アマゾンは1.23ドル(0.69%/約180円)上昇し、180.11ドル(約2万6200円)で取引を終えた。
M7の中でもメタプラットフォームズが最も際立った上昇を見せた。8.43ドル(1.60%/約1228円)上昇し、535.16ドル(約7万7900円)に達した。
一方、アルファベットは1.33ドル(0.80%/約193円)下落し、165.85ドル(約2万4000円)に滑り込んだ。
アップルは0.11ドル(0.05%/約16円)下落し、226.40ドル(約3万3000円)、マイクロソフト(MS)は0.66ドル(0.16%/約96円)下落し、424.14ドル(約6万1800円)で取引を終えた。
国際原油価格、4日連続の下落
国際原油価格は16日以降の取引日ベースで4日連続で下落した。
ガザ戦争の休戦が視野に入る中で中東の地政学的リスクが和らいでおり、米国の新規雇用統計の下方修正に伴う景気減速の見通しが重なったためである。
国際原油の基準であるブレント原油は、前日比バレル当たり1.15ドル(1.49%/約167円)下落し、76.05ドル(約1万1126円)で取引を終えた。
米国の原油基準である西テキサス中質原油(WTI)は、バレル当たり1.24ドル(1.69%/約180円)下落し、71.93ドル(約1万470円)で取引を終えた。