25日(現地時間)、イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、レバノンを拠点にする親イラン武装組織「ヒズボラ」のロケット攻撃について大半を迎撃することに成功したと発表した。
一方、昨年10月からイスラエルと戦闘状態にあるイスラム武装組織「ハマス」など中東各地でイランが支援する武装組織のネットワーク「抵抗の枢軸」は、この日の攻撃について「成功だった」と評価した。
「AFP通信」や「ロイター通信」などの海外メディアによると、同日、ネタニヤフ首相は政府内の会合で「イスラエルに向けて発射されたヒズボラのロケット弾やドローンのほとんどを迎撃した」と述べた。
さらに、「イスラエル軍は戦闘機約100機でヒズボラの数千基のロケット発射機を破壊し、レバノンにある40以上の発射地点を空爆した」と説明した。
そして、ヒズボラの最高指導者ナスララ師とヒズボラを支援するイランの最高指導者ハメネイ師に対し、「攻撃はこれで終わりではない。これが情勢を変えるきっかけになると彼らも知る必要がある」と強調した。
ヒズボラは320発を超えるロケット弾やドローンでイスラエルを攻撃した。
しかし、イスラエル軍も事前にヒズボラの攻撃の兆候を察知し、ヒズボラの軍事施設を空爆したという。
一時、イスラエル国内の空港が閉鎖されるなど空の便に影響があったが、現在では旅客機の離着陸も再開されるなど、状況は落ち着いてきている様子だ。しかし、いまだ予断を許さない状況である。
一方、ヒズボラの最高指導者ナスララ師はこの日の報復攻撃の後、「イスラエルに対する報復の第1段階を計画通りに実行した」とし、「さらなる攻撃を行う前に標的に対する攻撃の影響を評価する」と発表した。
特に、今回の報復攻撃は空港など公共インフラ施設を標的にすることは避けたとし、「結果が十分でなければ、我々は別の機会に対応する権利がある」とも述べ、さらなる攻撃の可能性を示唆した。
また、AFP通信によると、ハマスは「ロケットやドローンを動員したヒズボラのシオニスト(イスラエル軍)に対する攻撃は強力かつ集中的な対応で、イスラエル政府を顔面から叩いた」と評価した。
昨年10月のガザ戦争勃発以降、ハマスを支持し紅海の船舶を攻撃するなどイスラエルに敵対行動をとっている「抵抗の枢軸」の1つ、イエメンのフーシ派反乱軍もヒズボラの攻撃を称賛し、追加報復を予告した。
フーシ派反乱軍は声明で「ヒズボラがイスラエルに対して行った勇敢な攻撃は素晴らしく、我々が強力であることを証明した」とし、先月、イスラエルがフーシ派反乱軍が支配するイエメン西部ホデイダ港を空爆したことに対する自らの報復も「必ず実行するだろう」と述べた。