米株式市場のダウ平均株価は27日(現地時間)、2日連続で史上最高値を更新した。
エヌビディアの業績発表を控え、前日下落していたスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)500とナスダックも共に上昇した。
M7ビッグテック銘柄は激しい騰落を繰り返し、最終的にエヌビディア、アップル、マイクロソフト(MS)の3社のみが上昇となった。
ダウ、史上最高値を更新
大手優良株30銘柄で構成されるダウ指数は、同日の取引中苦戦を強いられたが、最後的に反発に成功し強含みで取引を終えた。ダウは前日比9.98ポイント(0.02%)上昇し、4万1250.50で強含みで取引を終えた。前日につづき2日連続で史上最高記録を更新した。
S&P500とナスダックはそれぞれ0.16%の上昇率で取引を終えた。S&P500は8.96ポイント上昇し5625.80、ナスダックは29.06ポイント上昇し1万7754.82で取引を終えた。
エヌビディア、1.5%上昇
同日、「世界で最も重要な株式」と評価されたエヌビディアは、翌日の業績発表を控え反発した。
前日2%超えの下落で取引を終えたエヌビディアは、同日1.84ドル(約266円/1.46%)上昇し、128.30ドル(約1万8522円)で取引を終えた。業績発表の後エヌビディアの株価が下落するか、上昇の勢いが続くかの見通しが分かれる中での反転に成功した。
一方、エヌビディアの半導体でサーバーとデータセンターを構築しAI企業に供給するスーパー・マイクロ・コンピュータ(SMCI)は2.6%急落した。「(米新興EV)ニコラは詐欺だ」との分析報告書で有名な空売り投資会社ヒンデンバーグリサーチがSMCIの粉飾決算疑惑を指摘したことで、株価が急落した。
SMCIは14.87ドル(約2146円/2.64%)急落し547.64ドル(約7万9047円)で取引を終えた。
M7の動きはまちまち
M7ビッグテック銘柄はエヌビディア、アップル、MSのみが上昇した。
時価総額1位のアップルは、新しい最高財務責任者(CFO)としてケヴァン・パレク氏を任命したとのニュースにより上昇を続け、0.85ドル(約123円/0.37%)上昇の228.03ドル(約3万2914円)で取引を終えた。
エヌビディアに続く時価総額3位のMSは、0.35ドル(約51円/0.08%)上昇し413.84ドル(約5万9734円)の強含みで取引を終えた。
一方、アルファベットは1.48ドル(約214円/0.89%)下落し164.68ドル(約2万3770円)、アマゾンは2.38ドル(約344円/1.36%)下落し173.12ドル(約2万4988円)で取引を終えた。
メタプラットフォームズは2.02ドル(約292円/0.39%)下落し519.10ドル(約7万4928円)、テスラは4.00ドル(約577円/1.88%)下落し209.21ドル(約3万198円)で取引を終えた。
国際原油価格、2%超の急落
3日間上昇していた国際原油価格は、27日に2%を超える急落に転じた。
アメリカと中国で石油の需要が鈍化する懸念や、最近の急速な原油価格上昇に伴う利益確定売りが原油価格を大きく下押しした。
国際原油の基準となるブレント原油は、同日再びバレルあたり80ドル(約1万1547円)を下回った。前日比バレルあたり1.88ドル(約271円/2.31%)下落し79.55ドル(約1万1482円)で取引を終えた。
アメリカの原油の基準となるウエスト・テキサス・インターミディエイト(WTI)もバレルあたり1.89ドル(約273円/2.44%)急落し75.53ドル(約1万902円)で取引を終えた。